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「ピラティスすると歳とることが怖くなくなるよ」、が伝わらなかった話

こんにちは。

以前、お客さん数人とお喋りしていた時に
「ピラティスすると歳とることが怖くなくなるよ」
と発言したんですけど、
相手方はいまいちぴんといていない様子。

なんか、伝え方工夫できたかなあ、とゆっくりひとりで考えてみました。

まず、その場ではわたしが最年少だったので
先輩方からしてみたら
この子、なんにもわかってないなあ~
状態だったかも。
あー、うざめな発言だったかも。笑

言いたかったことは
筋肉ついてどんどんきれいになるよ!
しみが怖くなくなるよ!
とか表面的な話ではなくて。
でもうまくいえなかった。


直線的に、右肩上がりに
前進していくことの正義に対して
疑いをもてるようになるよ

みたいな話がしたかった。

前進し続けること
できることを増やし続けること
収入を増やし続けること
なにか階段を上り続けること
肩書きが更新され続けていくこと

そのレールから外れたところとの行き来に
大きなまなび、喜びがあったり
するくないですかあ~???(笑)

歳を重ねる=変化。
アンチエイジングは、アンチ変化と言い換えられます。
アンチって、わたしはとても否定的な表現に感じてしまいます。
(美容は大好きだし、シミができたらケアしますし、自分の基準で美しくあろうとする行為はむしろめちゃしますんで、ケアすることは否定しません~)

過去や今を維持しなければならないという決め事や、
ぱっと見の後退や停滞への恐怖
できることを増やさなければならないという呪縛
これらから解放された姿は
すごく自然体です。

変化という結果ではなく、
プロセスそのものを味わうことができるようになる。

ピラティスの例でいうと、
目の前のお客さんに
新しい動きの型を学んでもらうとします。
はじめは、即座にあれこれ修正することはせず
お客さんが動きを覚える過程を見守ります。

型を覚えたら
少しずつ意識のポイントを追加していく。
力を入れてもらうこともありますし
力を手放してもらうこともあります。

ピラティスは自身の身体を効率よく扱う技術を学ぶものですから、楽に動けるように、必要なところは残して、余分な力はそいでゆくのです。

バーを前に押し出すことを型として学んだら
次は
前に押し出す力を徐々に手放させたりする。

そうすると
動けなくなるのです。
でも、それでいいのです。

今までのスムースさが失われ、
できなくなったり、ぎこちなくなったりするんですけど
それでいいのです。

順調に階段を上っていくことの正義?理想?を
手放して
できる できないを行き来する。

そうすると 意図していいなかった出会いがあります。
今まで感じたことのない感覚に出会い
いつの間にか、ずっとわかんなかったことが
わかるようになってた!
みたいなことが起こるんです。
もちろん即時的にそこへ行きつくわけではありません。
“気づき”はあるとき突然にやってきます。
取り組んでいたこととは一見関係なさそうなエクササイズが
急にやりやすくなったりするんです。

わかるというのは 一瞬で起こることではなく
できるできない わかるわからない
その行き来の中で起こる。

それを身をもって経験すると

わかんないなー
の時間に希望がもてるようになります。

私が言いたかった
「歳を重ねることが怖くなくなるよ」
っていうのは
「未知なる変化を楽しめるようになるよ」

ということです。

前進してる手ごたえがなくても
深刻にならなくなる。

後退しているようにみえても
のんきでいられる。

行ったり来たりするなかで出会う 気付き って、とても心地よいです。
知識をいっぱいつけたらわかる!みたいなまなび方とはちがう。


それをお客さんに伝えてるつもりでしたけど、どちらかというと私の方こそ、長い時間をかけてお客さんから教えてもらっていたのだと思います。

おかげさまでわたしはいま
ダンダダンを観てげらげら笑うだけの日を過ごしてもいい日だったと思える。
去年のわたしだったら 多分できてない。

周りから停滞してるようにみえたとしても
毎日がとっても豊かな時間です。

全てに感謝です♡

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