ナマケモノみたいに優しい旦那を怒らせた
旦那と喧嘩をした。
旦那はちょっとやそっとのことじゃ怒らない
温厚な人。
そんな人をいつの間にかわたしは
追い詰めて追い詰めてどこか帰ってこられない
遠くの世界まで送ってしまったようだ。
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どこでこんなに彼を追い詰めたのか
自分でも反省してみたけど分からなかった。
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たぶんそういうところなんだよね
価値観って人それぞれって言うけど
夫婦なんだしこれは分かってよって
押し通してた部分もあった気がする
彼は優しいからそんなことなんて許してくれるし
そういうとこに甘え続けてしまった
たぶんバケツの水が溢れたんだ
貯めて貯めて、溢れた
今日や昨日のことじゃなかった
だから理由なんて分からない
彼のバケツに貯まった水はどうしたら
抜くことが出来るのか?
それすらも分からなかった
なぜならわたしにも余裕がなかった
いや、余裕がないって言っておけば許されるでしょ?と思っていたのかも、最低。
疲れてるのなんてお互い様。
いやでもわたしは今日5時起きだよ?
今日は公園に2回も連れていったよ?
夜泣きも昨日は2回も付き合ったよ?
お昼も子供をお風呂で遊ばせながら
お風呂の中で食べたんだよね。
全部事実ではあるけれど
私の方が疲れてるでしょアピールをして
旦那が疲れてるって言えない空気を作ってた
彼は優しいから絶対否定しないし
絶対彼も疲れているのに
寝てきていいよ?
ちょっと1人になれば?
いつもありがとう。
そう言って労わってくれた。
でも彼の口癖はいつの間にか
ごめんね。
に変わってたんだ
ちょっと鈍感な私でも気づいた。
『なんかやばいな』
彼は仕事をしてきて疲れているんだ
もっと休ませてあげないといけない
私がもっともっと頑張って助けてあげないと
この人のために頑張ろう
その日の夜そんな内容を彼に伝えた。
でも彼の反応は何か想像と違った。
曇った表情のまま俯いてる
混乱
短期で怒りっぽいわたしはすぐ突っ込んでしまった
こめんごめん。もう頼らないから。
育児も家事も容量悪いし下手だけど
私ひとりでもっと頑張るから。
《そういうのだよ、それだよ》
彼はバケツに貯まったそれを
ひっくり返したように話した。
止まらなかった。
《頑張ってほしくない。もっと手を抜いて欲しい。私が休まないと俺も休めない。家に帰ってきても気が休まらない。どうしてそんなピリピリしてるの。仕事も疲れるけど、体力じゃなくて気持ちが疲れてる。子供の世話だって家事だって嫌じゃない。もっと頼って。それでできた時間はお互い1人で過ごす自由時間を増やそう。ずっと2人で頑張る必要ないよ。頑張らないで。》
そうだったのか。
私の頑張るのベクトルと彼の頑張るのベクトルは
まるで反対に全力で向かっていた
誰のために頑張ってるんだよと
言いたくもなったけど
私の行動がこんなにも彼を追い詰めていたなんて
思わなくて反省した
思い当たることがあるとか言っていたけど
まるで違ったし、わたしは彼の1パーセントでも
理解出来ていなかったのかと少し悲しくなった
彼は仕事でも家事でも育児でもない
《頑張る私》に疲れていた。
そっか。
そういうことだったのか。
私は私の母からの受け売りで
『子供からは1秒足りとも目を離さない』
ということを現実世界でやろうとしていた。
もちろんずっと見ていられることに越したことはない
だって1歳児なんて何をいつするか分からない
それに、こんな可愛い我が子の1歳という時間。
もう一生この先見ることが出来ないのだから。ずっと1秒でも多く見ていたい。そうするべきだ。
そんな固定概念もあった。
めちゃくちゃ可愛い、1歳児。
目に入れても痛くない1歳児。
でもそれには常に緊張感と責任感が付きまとう。
実際問題、無理。
そこで、旦那からの提案は
目を離しても大丈夫な環境を作ること。
だった。
たしかに、ベビーサークルの中に
余計なものは入れず対象年齢の合うおもちゃ
だけを入れておけばずーっと見てなくても
同じ空間にいればなんとなく安心感はある
不安症で心配症な私に対して
《どうすれば頑張らなくてもいいのか》
を彼なりに色々提案してくれた
物理的に見る時間も減らそうと
義実家にも頼りやすくなるように
色々ものを揃えたり、慣らしていけるように
義両親に少しずつ預けることも決めた。
彼のそんな真面目で的確で
優しいところが本当に尊敬する。
尊敬する所でもあって時々
ちょっと悔しく思うこともある。
ここでは深堀りしないけど(笑)
そんなこんなあって
今はとりあえず一段落したところ。
頑張ることで相手を苦しめることもあること
頑張ることの全てが正義ではないこと
頑張らないことで解決することがある。
彼の優しい笑顔のありがとうが
これからも聞けるように
わたしは頑張らないことを決めた。
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