【青ブラ文学部】軋む恋・エッセイ
軋む恋、というワードで浮かんだ歌がある。
尾崎豊の『I LOVE YOU』だ。
尾崎豊は、高校生の時に友達からアルバムの入ったカセットを2本渡され「いいからこれを聴いて!」と勧められたのがきっかけで聴くようになった。
思春期のあの頃の何ともいえない感じを歌った曲が多く、私はすっかり尾崎にハマってしまった。
少し話が逸れてしまった。
おそらく、このベッドはシングルのパイプベッドなのだろう。
そこで若い二人はぎゅうと抱き合い、お互いの愛と温もりを感じあう。
でも、なんだか切なげな雰囲気が漂っている。
軋むベッドで抱き合う二人の軋む恋。
若くて未来はあるけど、どうしていいか分からずにもがいているような、そんなもどかしくて刹那的な関係。
これからこの二人はどうなってしまうのだろう。
そして、もう1曲浮かんだ曲がある。
シャ乱Qの『シングルベッド』だ。
この曲も軋む恋を連想させる。
夢を持って上京してきて、そこで出会った彼女。
お金は無いけど、大きな夢を持って暮らしている。
いつも笑顔が溢れて、夢を追いかける事も生活費を稼ぐ事も一生懸命だと思われる。
狭い部屋にある、このベッドも安いパイプベッドなのかなと想像する。
ここでは少し時が経ってしまった様子で、以前はあった笑顔はもう無い。
笑顔ではなく涙ばかりの関係性で、何だか軋む恋だなと思える。
そればかりでなく、もう関係の終わりも見えてしまっているようだ。
二人が別れて長い月日が経っても、彼は夜風の香りにかつての彼女を思うのだ。
さて、私がこれらの曲から連想したのは、先の見えない関係性と相手の温もりを感じる為のセックスの刹那的な間柄だ。
でも、軋む恋はそれだけではない。
恋愛関係なり夫婦関係にある二人でも軋む恋はあると思う。
恋の始めからずっと長い間同じ気持ちをキープし続けるのは困難な事だと思うのだ。
最初の熱い思いは徐々に火力が落ちていく。それをそれなりに持続させる事ができるなら、それは幸せな事だ。
しかし、それを持続させられなくなれば軋んでしまう。
軋んでいて、それがミシミシとうるさかったとしても、そんなものだと過ごしていく事もできる。
それに我慢ができなくなれば、もう軋んで軋んで錆びて動きも止まってしまうかもしれない。けれど、そこで離れられればまたスムーズに生きられるのかもしれないが、離れられないとなると……
人間関係にもKURE5−56をシュッとすれば、また滑らかな関係が再生でき軋みも取れるのだろうか。
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お題は「軋む恋」です。
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