sakuratsuki🌸🌙

J-POPなど色々な音楽から発想を得た小説(SS)を投稿しております。 コメントで感想を教えて下さるととっても嬉しいです(*´˘`*)♡ꀿªᵖᵖᵞ˚❁。.・ もし朗読などで使用されたい方が いらっしゃいましたら使用報告頂けると 作者が大変喜びます✨

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最近の記事

【声劇台本】まるくてあかい君が好き

【登場人物】 千歳―ちとせ  高校 2 年生 東陽神社の娘。使い狐の丸狐を  自分の兄弟と思っている 丸狐―まるこ  東陽神社の使い狐。尻尾は 5 本。  きつねうどんが大好き。ちょろい ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈  夕方、田舎の川べりの道。  千歳、下校中。 千歳「あー、もういったい何なのよ!体育の  時間には吉田先生に“お前はたるんどる!”  っていいがかりつけられてグラウンド 2 周  走らされたし、担任には“こんな成績じゃ  進学は無理です。もっ

    • 【短編小説】我願意

      二人は決して結ばれてはいけない 人の身ではない私はあなたを思うことも 許されない… それは、痛いほどわかっている そのアヤカシの姫は 静かな夜の柔らかな風に吹かれながら その夜出会った青年のことを 思い出していた 切なくて苦しくなる心 恋など出来る身ではない だが、自分の想いに抗うことができない 本当に忘れなくては…いけない? ただ一人想うだけなら、罪にはなるまい 姫は静かに目を閉じた あなたのためなら あなたのためなら 私はすべてを捨ててもかまわない アヤカシ

      • 短編小説「七夕の夜君に会いたい」

        私と彼が遠距離恋愛になってから三度目の七夕を迎えた。 先週末に連絡した時には『帰るよ』と優しく言ってくれていたのに、昨日大ゲンカを してしまった。 急に帰れなくなった言い訳をする彼に しびれを切らし言ってはいけないコトを、 口に出してしまった。 都会での暮らしが楽しくて、帰って来る気 なんてないコト… 怒りながら電話を切った彼 くやしくて、切なくて、思いっきり泣いた 泣きながら眠った夜、夢を見た 昔の…まだ一緒にいた頃のふたりの夢 縁日の思い出、満天の星空、 楽しかった

        • 短編小説『さくら』

          少しだけ早く目が覚めた。 朝の柔らかな光を浴びながら、 ベランダに出てゆっくりと煙草をふかす… 今日もいつもと同じ一日の始まり。 また同じ繰り返し…か。はぁ。 俺は今、長期休暇の真っ只にいる。 ずっと役者をやってきて初めて取った 長い休み。 ずっと走り続けてた時は考えなかったことが、 毎日頭の中をぐるぐる回る。 ぼんやり景色を眺めていたら、入学式へ向かう真新しいダブダブの制服を着た中学生の 会話が聞こえてきた。 「お前、中学入ったら何やるんだよ」 「僕、演劇部に入る。お芝

          短編小説「めざめ」

          気持ちのいい朝。 隣でスヤスヤと眠る彼の口元に甘く光る "よだれ" 自然と私の口元が緩んでしまう。 ゆっくりと両腕で自分を抱きしめる 『おはよう ワタシ』 朝日を浴びながら、自分にそう語りかけた... 彼と同棲をはじめて2年とちょっと、付き合い始めて4年が経った。 優しくて、困った時には頼りになる彼。 不満など何もない。 このまま結婚?ってなってもきっと上手くやっていけると思う。それ位私達は自然体でいられる関係。 友達に話すと『うらやましい!』といつも言われる。私って幸せだ

          短編小説「めざめ」

          短編小説「PENGUIN-sideW-」

          「忘れなきゃいけない」そう思えば思うほど思い出してしまう。決して結ばれてはいけない恋。なんで出会ってしまったんだろう彼と… 大学のキャンパスでその人を見かけたのは単なる偶然だった。何かを探すようにキョロキョロしては、しばらく歩き肩を落とす。その様子が面白くて暫く人間観察してしまった。 …何だか面白い。笑いそうになるのを抑えながら、道案内を申し出た。 私の声に吃驚した彼を見て私はこらえ切れず笑ってしまった。彼は緊張した様子で『案内お願いします』と言った。 道案内しながら、彼と

          短編小説「PENGUIN-sideW-」

          短編小説「PENGUIN-sideM-」

          いつものように高速を飛ばして、ここに来た。赤と白、お目出度い市松模様のコンビナートが見える。変わらないこの景色。前と違うのは、"1人で来た"ということだけ。 たったそれだけだ... 僕の父親は大学教授。外づらがよく女子大生に人気だといつも家で自慢する。 母親は自分で起業し、家に帰ることはほとんどない。 そんな2人は僕が8歳の時に離婚した。 ある時、お金だけは持っている父親から 「養育費を受けとって来て」という母からの命令で僕は父親の勤める大学に向かった。 父親の親族が経営

          短編小説「PENGUIN-sideM-」