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世界遺産「白川郷」の魅力と、ここに合掌造り集落が残された理由とは?
念願の白川郷に行って来ました!
実は2022年1月末、雪化粧の白川郷を見たいと思い、旅行の予定を立て、手筈も整えていました。
最初はスタッドレスタイヤのレンタカー?と思ったものの、やはり雪道に不慣れだしと、公共の交通機関で行こうと思ったら!
この年、とんでもない豪雪で、連日のニュースになるほど。
白川郷周辺でも、電車やバスも運休、というのを聞いて諦めたのでした。
そんな時に聞いた「サンクチュアリコート高山」が2024年にオープンというニュース!
キター!
今度こそ、白川郷よー!
⭐飛騨なの?高山なの?
「飛騨高山」
最初はそういう地名だと思っていました。
でも、岐阜県高山市、飛騨市、それぞれ別の市。
兵庫県では、神戸市、三田市(さんだし)と別の市だけど、よく続けて名称に使われることがあるので、そういうこと?
《例》
「神戸三田プレミアムアウトレット」
「グランアップル神戸三田」
「めんたいパーク神戸三田」
いえいえ、そうじゃないみたいですよ。
観光サイトには、岐阜県北部に位置する高山市は、飛騨地方の中心地。
そのことから「飛騨高山」と呼ばれている、と書かれてありました。
なんと、高山市は日本一大きい市、だそうです!
東京都とほぼ同じ面積だとか。
第1位!と聞くと、じゃあ2位は?など気になるお方のためにトップ5を記載しておきます。
あ、気になるのは私でした(笑)。
【面積が大きい市ランキング】
第1位 岐阜県高山市(2177.61平方キロ)
第2位 静岡県浜松市(1558.06平方キロ)
第3位 栃木県日光市(1449.83平方キロ
第4位 北海道北見市(1427.41平方キロ)
第5位 静岡県静岡市(1411.83平方キロ)
こちらが宿泊した「サンクチュアリコート高山」。
エクシブ、離宮、ベイコートなどを運営するリゾートトラスト最新施設です!
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先週投稿した宿泊記がこちら♪
⭐「白川郷」が残されたその理由
白川郷が世界遺産に登録されたのは1995年。
今でこそ、世界中から観光客が来る人気スポットですが、その合掌造りの家、村の暮らし、維持はとても大変だそうです。
古来、岐阜県内には白川郷以外にも多くの合掌造りの集落が存在していました。
が、1967年(昭和42年)、冬の豪雪に耐え切れず山間僻地の加須良集落が集団離村し、馬狩集落は村ごとトヨタ自動車が買収。
飛騨加須良の隣村・越中桂集落もダムの底に沈んでいます。
合掌造りが50棟以上あった飯島集落では、昭和30年代、維持が難しくなり、大火をきっかけに全ての合掌造り民家が解体され、村外へと売却されました。
全国的にも、伝統家屋を保存しようという機運が高まる中、白川郷の危機を感じた荻町集落は1971年(昭和46年)、行動を起こしたのです。
「売らない、貸さない、壊さない」
という三原則を定め、茅葺屋根の葺き替えに補助金を出したり、民家の外観を壊す改装は行わない、と取り決めたそうです。
合掌造りの屋根の葺き替えには、3千万円以上のお金がかかるんですって!
そんな村民の努力を知った上で観光したいものですね。
ちなみに、トヨタが買収したという馬狩集落。
何故トヨタが?
と思って検索してみると、出て来たのが「トヨタ白川郷自然学校」。
登山やトレッキング、キャンプ生活体験、川遊びが出来る宿泊施設になったようでした。
⭐美しい「合掌造り」これぞ日本の原風景
世界に誇る日本の世界遺産「白川郷」は、本当に美しい日本の原風景でした。
岐阜羽島駅からレンタカーを借り、まず到着したのは「みだしま公園臨時駐車場」。
ここから坂を上がって行く途中、見えてきました!
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左のミニ合掌造りの前には守衛さんがいらっしゃったので、守衛室かもしれません。
白川郷、つまり萩町合掌造り集落は自由に散策出来ますが、村民が暮らす住宅もあるため、一般公開されているところのみ見学。
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右に見えてきたのは「白川八幡神社」。
創建年代は不明。
境内の老杉から推定すると、和銅年間の創立、と言われているそうです。
へ~、和銅年間ね。
っていうか、それはいつなんですか!?
飛鳥時代から奈良時代にかけての708年~715年だとか。
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この日、快晴で風もなく、水を張った水田に映る合掌造りも、深緑の中に佇む合掌造りも癒しの風景。
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雲ひとつない青空!
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屋根の厚みは、薄いところで約60cm、最も分厚いところで120cmもあるそう!
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一般見学が可能な合掌造りは2つ。
「明善寺郷土館」と「和田家」。
⭐合掌造りの庫裡建築「明善寺郷土館」
「明善寺郷土館」は、荻町で一番大きな合掌造りの庫裡建築、つまりお寺で、岐阜県指定の有形文化財。
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この合掌造り、実は4階建て!
まずは一番上へ。
中は想像以上に広い!
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ここは養蚕(ようさん)を行っていた場所。
合掌造りの屋根裏は、とても風通しがよく、お蚕(かいこ)さんを育てるのに適した環境だったのです。
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以前、群馬県の世界遺産「富岡製糸場」の記事を書きましたが、昔から養蚕業は現金収入にもつながる重要な産業だったようです。
梁や柱の太さを間近で見ると、釘を一本も使わず、木を組み合わせ、縄で固定しているなんて驚き!
平均80cmの分厚い茅葺屋根を支える柱の木組みは「コマジリ」というそう。
囲炉裏の煙に燻されて真っ黒!
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窓から見下ろした風景も素晴らしい!
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3階には農工具や生活で使っていたものなどが展示されていました。
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中二階は公開されていなかったので1階へ。
廊下を進むと奥には本堂がありました。
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そして囲炉裏~。
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囲炉裏は合掌造りにとって欠かせないもの。
暖をとり、煮炊きをし、常に茶釜をかけてお茶を切らさないようにしていたと。
これが防火にもなり、たちのぼる煙で燻され、屋根も腐らず、防虫効果も!
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⭐最大級規模の合掌造り「和田家」
見学出来る国指定の重要文化財が「和田家」。
江戸時代、庄屋や番所役人を務めていた和田家。
白川郷の重要な現金収入であった火薬の原料となる焔硝(えんしょう)(硝酸カリウム)の取引によって栄えた家系だったとか。
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こちらにも囲炉裏。
やはりここでもお蚕さんを育て、生糸を生産していたんですね。
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中二階には、おくどはん(かまど)があり、お台所用品や樽などが置いてありました。
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最上部に上がって外を眺めるとこれまた絶景!
屋根裏の迫力もすごい!
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白川郷の白川村荻町の合掌造り集落では、10月末から11月上旬、「秋の一斉放水訓練」が行われています。
集落内には至る所に「放水銃」が設置されていました。
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訓練の日には、全60基の放水銃から一斉に放水され、まるで水のカーテン!
その風景がパネルで展示されていました。
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そして「明善寺郷土館」のパンフレットにあった屋根の葺き替え時の写真。
この合掌造り・屋根の大きさにもびっくり!
どれだけ多くの人の手を必要とするかも一目瞭然。
古き良きものを維持・保存するのって大変なんですね。
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⭐白川郷で食べる?泊まる?
白川郷ではランチも。
「山本屋」というお蕎麦屋さんへ。
少し待ち時間がありましたが、この縁側に座り、美しい風景に癒されてたら気にならないかも。
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店内も素敵~☆
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飛騨牛の肉そば、南高梅と胡麻のそばなど頂きました。
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人数が多かったので二手に分かれていましたが、もう1組は別のお蕎麦屋さんで超大盛りを!
こっちも美味しそう~!
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お土産屋さんも合掌造り。
「紫蘇もなか」が美味しそう♪と話してたら友人が購入してみんなにご馳走してくれました。
ついでにその友人の、手タレが出来そうな美しい手指をお借りして、はいチーズ!
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泊まれる合掌造りもある、とは聞いていましたが、今回行ってみて、民宿の多さにびっくり!
散策しながら写真に収めただけでも5つ。
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一度泊まってみたいな~♪
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⭐観光地のルールは日々変わる?
最近では、ローソン越しに見える富士山のポイントに人が押し寄せ、危険なため、黒幕を張って見えなくした、というニュースがありますね。
SNSなどで話題となり、人気になり過ぎて規制せざるを得なくなった場所は全国でも沢山あることでしょう。
白川郷でも2点、調べが足らず、行けなかった、見れなかったポイントが。
それが「かん町」と「城山天守閣展望台」。
色んな観光サイトでも、「かん町」で田んぼ越しに見る3棟の合掌造りが綺麗とあり、行ってみる!
が!
行ってみると、村民の方なのか、「入らないで!」「GET OUT!」と叫ぶ声。
田んぼのあぜ道に入っちゃダメになったのかな。
残念!
では道路から見えるだけで。
充分に素晴らしい!
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でも、駐車場に戻って来るとやはり「かん町」が「写真撮影スポット」と貼り出してある。
むむむ。
そしてもう1つは「城山天守閣展望台」。
白川郷を丘の上から一望出来るスポットで、駐車場から車に乗って向かおうとすると、現在はマイカーの乗り入れは不可だという。
道路が大混雑して大変なことになったらしいです。
そして現在は、白川郷の「和田家」横から出るシャトルバスか、白川郷から徒歩40分で行くしかない、ということでした。
次回は是非!
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SNSに投稿されているローソン越しの富士山の写真を見て、「いいね!」と思って訪れた方は、当然、歩道に張られた黒幕にがっかりされることでしょう。
でも、学びました。
観光スポットのルールは日々更新されるのだと。
今後はガイドブック、観光サイトだけでなく、最新情報も確認してから行くことにします。
来週は、飛騨高山の選りすぐり観光スポットです!
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