プチマクロビアンが薬剤師をしながら考えること その2 発熱
プチマクロビアンが薬剤師をしながら考えること その2
認知症健康サポーター。プチマクロビアン。
現役薬剤師のみゆきです。
認知症の母が施設に入って7年目になりました。
30年ほど前にマクロビオティックの世界に出会いその考え方を中心とした生活をしています。
7年間の修行を経て、仕事は薬剤師を選んで生きてきています。
調剤薬局での仕事は、マクロビオティックとは程遠い世界になります。
扱うものは『薬』
わたしはそれを、マクロビオティックの基本である、
身土不二、一物全体、陰陽調和
の3つの東洋の伝統的な考えに当てはめて考えています。
◎発熱
熱が出た場合、皆さんはどうしますか?
少し前ですと、モーレツ働き者の日本人は、ちょっとの熱くらいで休めないと、
熱を押して仕事に行っていた方も少なくないと思います。
しかしながら、この頑張りにわたしはいつも苦言を呈していました。
熱があるということは、自分自身が何かに反応していることであり、
感染症の場合は、自分が感染源になって、病気を拡めてしまう可能性があるということでした。
新型コロナウイルス感染症の流行は、
具合が悪くなったら休むことという、
感染拡大予防の心得を個人にも社会にも植えつけてくれました。
熱が出たらまずは身体を休めてみる。
熱が続くようなら、自分で治すための『もの』を使う。
病院に行って薬を処方してもらう『もの』を選んだほとんどの方が調剤薬局にいらっしゃいます。
調剤薬局をうまく活用していただくためには、まずはなんでも薬剤師に聞いてみてください。
風邪で熱が出た時に処方されるのは、解熱鎮痛剤。
それをどのタイミングで飲むのか、その方に合った飲み方は、食事は、
他の薬は飲まなくても大丈夫か、と言った疑問に応えるのが、薬剤師のの仕事です。
わたしは、目の前の患者様を
身土不二、一物全体、陰陽調和の状態で見て、客観的なお話をさせていただきます。
基本的に解熱鎮痛剤は、食後に多めの水で飲むものですが、その飲むタイミングや、
食事の取り方などについてはその方によって違います。
一人暮らしか家族と同居か、服薬を手助けしてくれる人が身近にいるのか、
食事は食べられるのか、全てはその方の生活全体を見てのお話となります。
解熱鎮痛剤は、薬が身体の中にある時間だけ、その熱を下げて、
身体の中の免疫力が働けるようにする環境を作るだけです。
回復はその方の体力次第。
それを理解していただくには少し時間がかかりますが、お加減が悪い中でもやりくりをして、
お話しできればと思っています。