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認知症でも見える景色は変わらない

西暦2021年11月21日(日)
旧暦神無月十七日
立冬
金盞香(きんせんかさく)

日本の認知症診療の第一人者
長谷川和夫先生が、今月13日に老衰で92歳で亡くなられたことが、テスト形式の検査を開発し、
先日発表されました。

ご冥福をお祈りいたします。

長谷川先生は、
4年前に、ご自身が認知症になったことを公表されており、
その後もドキュメンタリー番組に出演されたり、講演などの活動もされていらしゃいました。


1974年には
今ではすっかりおなじみになった、『長谷川式簡易知能評価スケール』
100から7を順に引いていった数字、三つの絵を覚えてもらい後から確認させる等等、、
いわゆる、認知症の疑いがあるかを調べるテスト形式の検査を開発され、
今でも改訂された検査が広く使われています。

そして、何よりも大きい功績の一つとして、
認知症の人の尊厳を守る活動に取り組み、
2004年に、厚生労働省の検討会の委員として、
当時の『痴呆』という病名用語を『認知症』に変更することに貢献しました。

当時唯一の治療薬であった『アリセプト錠』の『効能・効果』の記載が変更になったことが、
当時とても大きなトピックスだったことを覚えています。

長谷川先生のドキュメント番組の最後に聞かれた質問・・・
『認知症にかかった今見える景色は?』に対するお答えは、

『認知症になっても見える景色は変わらない』でした。

今日も母は、
わたしの顔を見ると、
『あら〜』と言って、笑顔で迎えてくれました。

母にはわたしが『みーちゃん』である景色は変わっていないようです。

首下がりも、車椅子で頭を下げて寝てしまった時に、
長い時間にならないように、ベットで横になるようにしてもらってから、
だいぶ良くなってきました。

今日も顔を上げたまま目を瞑っていました。

うとうとし出したので、
『ベットに横になる?』と聞くと、
『うん』と、応えるので、
ケアマネジャーさんがベットに横にならせて、部屋を出ました。

母の変わらない景色を一緒にたくさん見られるように、
いろいろ考えているところです。


昨年出版した、電子書籍。
長谷川先生のお話も少し書かせていただいております。

よろしければ、お読みください。




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