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マクロビアン薬剤師 夏の脚の攣り再び
マクロビアン薬剤師
夏の脚の攣り再び
認知症健康サポーター。マクロビアン。
現役薬剤師のみゆきです。
認知症の母が施設に入って7年目になりました。
調剤薬局での仕事は、マクロビオティックとは程遠い世界。
扱うものは『薬』
わたしはそれを、マクロビオティックの基本である、
身土不二、一物全体、陰陽調和
の3つの東洋の伝統的な考えに当てはめて考えています。
脚の攣りで目覚める日が続きます。
脚の攣りについての記事はこちら👇
朝、起きて多少の攣りですと、シャワーを浴びて温めると治るので、
『冷え』によるものなのだなぁとわかります。
『水分、ミネラル不足』も否めません。
そして、頼りになるのが『芍薬甘草湯』
薬剤師という仕事がら、なにかの症状で『薬』を飲んだり、なんらかの治療をして、
うまく回復できた時は、仕事に生かせるので、むしろ喜びの方が大きい時もあります。
今日は、よくお世話になる『芍薬甘草湯』のお話。
『芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)』は、
いわゆる『筋肉』の痙攣による急激な強い痛みに効果があると言われています。
含まれる生薬は、
『芍薬』と『甘草』のみ。
至ってシンプルな処方です。
一般的に、
その漢方薬を構成する生薬の数が少ないものほど、効果が早く現れ、
その漢方薬を構成する生薬の数が多いものほど、効果がゆっくりと現れると言われています。
芍薬甘草湯は二つの生薬の構成による漢方薬ですので、効果が早く現れるのも当然ですね。
『芍薬』
ボタン科の植物でその根が生薬として使われます。
収歛、緩和、鎮痙、鎮痛作用があるとされています。
『甘草』
マメ科の植物でその根が生薬として使われます。
鎮咳、去痰、解毒、緩和、鎮痛、鎮痙の作用があるとされています。
成分である、グリチルリチンはショ糖の150倍の甘さがあると言われ、
矯味薬としてよく用いられます。
しかしながら、
グリチルリチンによる副作用で、偽アルドステロン症(浮腫・高血圧・低カリウム血症など)が、
現れることがあるので、
グリチルリチンとして1日300mg、
甘草として1日7.5g以内の服薬が定められています。
芍薬甘草湯には一回量で甘草として2g含まれているので、過量服薬にならないよう注意が必要です。
筋肉がつった状態は、漢方でいうところの『気』と『血(けつ)』が一時的に不足している状態、
と考えられています。
身体を動かす力と、身体の中の栄養分が足りなくなった状態、
というのが漢方の考え方になります。
『芍薬甘草湯』は、不足してしまった『気』と『血(けつ)』を補い、
筋肉の急なけいれんを鎮めてくれます。
また、筋肉の痙攣に効果があるということで、
筋肉の痙攣を伴う腹痛や腰痛にも、使われることがあります。
いずれにしても、必要な時だけのお世話で済ませたいものです。
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