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中国書道、始める

 私が住んでいるマンションに書道教室があることを知人から教えてもらい、通ってみたのが今年2月、春節のころ。だが、3月から大学の授業が始まると、自分の博論と平日は担当している日本語や茶道ゼミの授業、週末は日本の先生方との勉強会などなどで多忙となり、お休みしてしまった。再開したのは先月7月。実は再開するのもちょっと億劫に感じていたが、行くとそれなりに楽しい。筆の運び方など日本とは違う中国書道の世界。
 
 中国発祥の漢字。様々な漢字の書体が成立、発展してきたが、その漢字の発展の流れと同じくして、中国書道も練習を進めていく。即ち、最初に学ぶのは篆書。その後、隷書、楷書、行書、草書…と進んでいくらしい。
 私は始めたばかりで筆を持つのもおぼつかない。篆書で横や縦に筆を運ぶのさえ難しい。今日も「起筆」「収筆」、つまり筆を置いて始めるところ、最後に筆を収めるところが難しくてそればかり練習していた。

 先週の課題は「大自在」、今日の私の課題は「慢下来」、これを篆書で書くということ。先週は「大自在」なので縦と横の線でなんとかかけたが、今日は「下」「来」だけで苦戦。

 この課題も茶道の掛軸でよく使われる禅語に似ていて、面白い。自分の研究対象である近世中国語教科書にも「三字話」としてこのような組み合わせの短語が出て来る。中国語の特性なのだろう。中国語の面白さを再認識もできる中国書道であった。

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