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水押
2022年8月30日 20:24
また来ん春と人は言う何を言おうか 早や春はすでに私を追い越して遠く届かぬ 夢の中思えば桜の木の下で君と出会った春の日に花は俄に匂い立ち世界は色づき息づいた詰まらぬ話も 頷いて笑顔をくれた 君は今月の光の影の差す森で息を潜めてるこの世の地獄というものをなんにも知らぬ顔をしてまた来ん春と 人は言うまた来ん春と 人は言う追伸中原中也氏の「また来ん春」という作
2021年10月14日 06:53
──ああ、こんなところにも生きる意味は芽生えるのか。こんな痛みは、知らなかった。私は今まで宙に浮いたように生きてきたが、これから先は一層そのように生きていくのだろう。雲の上を歩くようにして。ただ、心に炎を点しながら。私にあるのは、おまけであり、残されただけの道。それを消費するためだけに、足を動かし、歩を進める。何かを目指す訳でもなく──。「また来ん春」そんな言葉