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水押
2021年10月14日 06:53
──ああ、こんなところにも生きる意味は芽生えるのか。こんな痛みは、知らなかった。私は今まで宙に浮いたように生きてきたが、これから先は一層そのように生きていくのだろう。雲の上を歩くようにして。ただ、心に炎を点しながら。私にあるのは、おまけであり、残されただけの道。それを消費するためだけに、足を動かし、歩を進める。何かを目指す訳でもなく──。「また来ん春」そんな言葉