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宮崎県が「3つの日本一挑戦プロジェクト」を表明。相変わらず県外出身お利口官僚知事の立てて発表する目標は小賢しいな、という話。
県が重点施策として掲げる子育てやスポーツ観光など3つの分野について、河野知事は13日の県議会で「合計特殊出生率」など具体的な指標で日本一を目指す考えを示したそうです。
中身を見ましたが、簡単に達成できそうで県民生活の向上に全くインパクトが無いものばかりでした。
これについて、河野知事は13日の県議会の中で、このうち「子育て」の分野の具体的な目標について、1人の女性が産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」で日本一を目指す考えを示しました。
県の去年の合計特殊出生率は1.63で全国で2番目に高い水準で、県は3年後の令和8年度までに1位の沖縄の1.70を上回る1.8台まで引き上げることを目指します。
宮崎県 婚姻数大きく減少し過去最低に なったというニュースが出たときにも思いましたが、乱暴な言い方をすれば、国力とは人口です。欲を言えば労働人口です。県力というものがあるとすれば、それも労働人口なわけですよ。
このNoteには何度貼り付けたかわからない、宮崎県の人口推移と人口ピラミッドの図です。
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宮崎県は合計特殊出生率を1.8台に設定しているわけですが、それだと極端に言えば宮崎県から更に民間企業がなくなり、出産年齢(労働)人口がどんどん県外に流出して、医者や公務員のような職業しかなくなれば「出生率」は上がります。当然、「出生数」は過去最低を更新し続けるでしょうが。
そんな意味のない数字を全国1位にしても、労働人口が減り出生数が減るのであれば全く価値がありません。
そのあたりが、相変わらず宮崎県に対してなんの熱意も持たない県外出身お利口官僚知事の立てる目標は小賢しいな、と思います。
「出逢い」「子育て」応援の前に、出会い以前に若者が県外に出ていく産業構造をどうにかしないとダメなんですよ。
残り2つの分野については、こんなものを主軸に据えて県民生活が向上するのかよ、というレベルのものです。
このほか、「スポーツ観光」の分野では、沖縄に次いで全国2位となっているプロスポーツチームのキャンプの受け入れ数、「農林業」の分野では、森林を伐採したあとに苗木を植える「再造林」の割合でそれぞれ日本一を目指すことを明らかにしました。
「WBC合宿特需」の後の宮崎経済が本当に大丈夫なのか心配だ とか、 宮崎県は「PR効果」という実質的な価値もないものをアピールする欺瞞をやめるべき、という記事を書いたときにも考察したように、今年WBCメンバーの合宿があってさえ、過去の経済効果より低かったりしています。
人々の行動が「コスパ重視」の「目的買い」が主流になりつつあるなかで、あまり経済効果を及ぼさないばかりか、この目標を達成したとして特定の時期だけのオーバーツーリズムになりやすく、むしろ望ましくない結果を呼び込むことになると予測します。
森林を伐採したあとに苗木を植える「再造林」の割合でそれぞれ日本一にするのには反対はしませんが、そんなもの三本柱に入れる内容ではないでしょう。
宮崎には、消費者物価地域差指数 2022年 宮崎県は5年連続で全国最低であったり、県内就職率が全国最低レベルだったり ゾンビ企業がナチュラルに多すぎる問題や 自殺率が九州で最悪で有り続けている問題や、大企業従業者比率が全国ワースト2位だったり、子宮頸がん罹患率全国ワースト だったり 人工妊娠中絶の実施率が4年連続で全国最多 だったり、あなたのこれまでの3期12年プラス今年の任期中に全国最悪レベルで悪化した重要指標がなんぼでもあるわけですよ。
河野知事は「県の重要な3つの分野のうち最も象徴的な指標を目標に取り上げた。全国2位、3位という県の強みをさらに伸ばしていくために、来年度の当初予算に向けてやるべき施策を検討している。任期中に目標を達成したい」と話していました。
任期中に達成できそうな楽な目標を立てて、本当に取り組まなければならない問題は見えないふりしてやり過ごせばいいなんて、楽でいいですね。正月の外出隠しもそうですけど都合の悪い問題は隠すのが得意ですもんね(にっこり)。