自分の機嫌取り
自然と身体が動くことがあります。無意識に。「環境に動かされた」と言う感じでしょうか。
田舎の方とはいえ、人通りや車が少ないわけじゃない地域に住んでいますが、ときどき思い出すのは「道端のゴミ減ったなぁ」ということ。それは大通りや交通量の多いところはもちろんなんだけど、特に感じるのは「堤防の自転車道」。
高校生の頃に通ってた川沿いの堤防の道があるんだけど、人通りも少ないし、草もけっこう茂ってるので『まあ俺ぐらい』と、飲み物やパンの袋なんか結構普通に捨ててたわけ。草ぼうぼうで、帰るのも暗くなってるから気にもしていなかったんだけど、ときどきその草が一斉に刈り払われる。その次の日の朝の驚きよ。『ご紹介いたします。みんなが捨てたゴミ達です!!』まあなんとみんな捨てに捨てたもんだねゴミだらけ。やっとちょっとだけ恥ずかしくなる。
あれからだいぶたって今でも時々自転車で同じ道を通ることがあるんだけど、まずそういう景色は見なくなりました。相変わらず草刈りの頻度はゆっくりで、ときどきバサーっと刈る感じなんだけど、そのあとにも前のようなゴミはほとんど見かけない。つまり、みんなそういうことはしなくなったということ。これがすごいと思うのは、「ごみを捨てるな」と看板が出たり、定期的に草刈りをするようになってたら目立つからやらなくなりそうなもんだけど、その辺はあんまり変わってなくて、つまり、誰も見てなくても、ちゃんとゴミを捨てなくなっているということ。
小学生でも大人でもこう質問されたらみんなこう答える。「街にゴミを捨ててていいですか?」『ダメでーす』。ちゃんと知ってる。でも、できなかったよね。それが、罰金を払わなくても、誰かが常に見張ってなくても変わることがある。さあ、なぜでしょう?
データも根拠もないけど、これには答えがあると思う。それは「コンビニ」のおかげ。ゴミになるものを売ってるのもコンビニだけど、ゴミ箱があるのもコンビニ。街中に「ごみを捨てるところ」が明確に頭に浮かんで、定期的に見かけられるのは素晴らしいと思う。こうすることでもともと「街に捨てない方がいい」>「でもすぐ捨てたい」>「ああ、コンビニに行って捨てよう」≫さらに『コンビニ側も客が増える』とお互いいい関係になってきた。そうすると相乗効果・好循環で、「街中のゴミが減る」>「ポイ捨ての習慣が無くなる」>「見ていなくても捨てなくなる」と素晴らしい効果が生まれたんだと思っています。
最初に戻って、環境が自分たちを動かしたというのはこういうことで、自然といい方にみんなが動くように環境を仕向けることが出来たらなんて素晴らしいんでしょうね。仕事でも家庭でも、やる気や充実感なんてのはその環境に大きく左右されると思っています。特に人間関係も環境のうちで、心理学者のアドラーさんに言わせると、「すべての悩みは人間関係」だそうですから。
ただ、自分の周りが自分のためにいつも快適でいられるように変えられるならいいんだけど、残念ながら他人は変えられません。でもできることがあって、それは「自分がいつも機嫌がいいように気を付ける」こと。周りからすると自分が環境なので。自分が悪い環境になってはいけない。
さあ、自分の機嫌が良くなるためににはなにからやろうかな。「机周りを片付ける」「身だしなみに気を付ける」「動きやすい体を作る」「新しい下着や靴下で過ごす」「素敵な本や映画をみる」色々ありそう。
「環境で人は自然と動くこと」、「自分の機嫌が良くなるように過ごすこと」そう計算通りいかないかもしれないけど、やる価値はある。
自分の機嫌取りのポイントを探してみよう!!
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