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スパイス専門家が考える「辛いものが苦手」でもスパイスを楽しむコツ

皆さん辛いものは好きですか??
辛いといえば唐辛子、唐辛子と言えばスパイス。スパイスは料理に深みと複雑さ、優雅さも加える魔法のような存在です。
でも、辛い食べ物が苦手な人にとっては、スパイスという言葉自体が一種の恐怖を伴うものかもしれません。でも、辛さが苦手だからといってスパイス全体を避ける必要はありません。このnoteでは、辛いものが苦手でもスパイスを楽しむコツをお伝えします。なぜなら、かくいう私も辛いものが苦手だから。 そんな私でもスパイス専門家としてスパイスを楽しめているコツは、スパイスと辛さの違いを理解し、レストランやお料理を選んで、辛さをコントロールすることにあります。


スパイスに興味を持つ

私は偏食克服の為に家で食べる料理にスパイスが使われたことがきっかけで、スパイスに興味を持ってからは日本を飛び出し、海外6か国の料理教室に参加しました。そこでもスパイス使いの妙、奥深さ・面白さに触れさらに感動し、これはすごい!ワールドだ!とのめり込みました。そして、今ではスパイスを教える側の立場に。日本国内でもスパイスが使われている料理を求め、色々なお店の訪問が趣味の一つです。

スパイス専門家が驚かれる

私がご紹介するお店は、辛さに特化しておらず、辛さの調整ができるお店。その理由は辛いのがダメだから。というと、とてもびっくりされます。スパイスの専門家なのに唐辛子がNGなの?
ですが、辛味のあるスパイスって、仮にスパイスという箱があったとしら、その中の一部でしかないのにな…。

私はこんなことを考えました。辛さが苦手な人たちがどのようにして辛さを抑えたスパイス料理を楽しむか?レストランの選び方、辛さがマイルドなお店をさがす為の工夫や選択の方法、自分で料理をするなら?について書いてみようと思います。

スパイスと辛さの違い

まず、スパイスによって辛さにも違いがあること理解することが重要です。スパイスは多くの種類があり、その多くが辛さとは無関係です。スパイス=辛いじゃないんです。スパイス全体で見ると、辛いものはとても少ないという事があまり知られていません。
たとえば、シナモンやナツメグ、クミン、コリアンダーなどは、

上段右ナツメグ、左シナモン  下段右コリアンダー、左クミン

辛くないスパイスとして知られています。これらのスパイスは料理に風味を加える一方で、辛さを感じさせないため、辛いものが苦手な人でも安心して楽しむことができます。

また、辛さの程度はスパイスだけでなく、調理法や量にも大きく影響されます。たとえば、唐辛子=レッドペッパーは非常に辛いスパイスとして知られていますが、量を調整したり、食材を変えてみたり、それ以外だと他のマイルドなスパイスと組み合わせたりすることで、辛さを和らげることができます。

辛さを抑えたスパイス料理をえらぶ

辛さが苦手な人にとって、レストランやカフェでの食事選びは重要なポイントです。私はかなり苦労しています。スパイスの専門家が辛いものが苦手だっていうだけで、ちょっとしたネタになり、逆に人を惑わせてしまいます。
でも、辛さを抑えたスパイス料理を提供するお店を見つけることで、よりスパイスを楽しむことができるので、まずこれは第一歩です。

レストラン選びのポイント

辛さが苦手な人がスパイスを楽しむためには、上手にレストランを選ぶことが鍵になってきます。
インド料理やタイ料理のように辛い料理が多い国のお店でも、辛さのレベルを明記してくれたり調整してくれたりするお店が増えています。お店のHPやグルメサイトで確認できる場合もあるので、私は必ずチェックするようにしています。
また、ベトナム料理やミャンマー料理は辛くないメニューも豊富なので選びやすいかもしれません。
逆に色々考えた結果、辞めておいた方がいいだろうと私が遠慮しがちなのは四川料理。唐辛子の辣の文化が根付いています。麻婆豆腐の色、そして香り。あれは、唐辛子のHOTな辛さと花椒の痺れる辛さのダブルパンチ。
この場合は調整が出来ず、私にとっては厳しい場合も!

辛さのバリエーション

辛さが苦手でも、辛くない料理を楽しむことは可能です。例えば、トルコ料理や中東料理では、多くのスパイスが使用されていますが、その多くは辛さを伴わないものです。
タヒニ、ザアタル、スマックなど、(ご存じですか??)

Sumac 日本でいうなら赤しそのよう。トルコや中東にて使用

これらのスパイスは料理に深みと風味を与えるため、辛いものが苦手な人でも楽しむことができます。ブレンドスパイスでも、辛くないものがこうやって存在しています。

自宅で楽しむスパイス料理

辛さが苦手な人にとっては自宅でスパイスを使った料理を作ることが、さらに安全で楽しい。これ、いい選択肢だと思うんです。
自分でスパイスの量を調整できるため、辛さをコントロールしやすく、好みに合わせて料理を作ることができます。
ただし、本格的エスニック料理をがっつり作るとなると、まあハードル上がりますよね。肩肘を張らないで作る、“エスニック風”風が私は好きです。

マイルドなスパイスの活用法

自宅で料理をする際、辛味の少ないスパイスを使って風味を引き立てる方法を知っていただくと良いです。
たとえば、クミンやターメリック、コリアンダーは、料理にエキゾチックな風味を加えながらも、辛さを感じさせないスパイス。
また、ハーブを組み合わせることで、料理に新しい層を加えることも可能です。
たとえば、パセリやディル、バジルなどのハーブは、スパイスの風味を引き立てながらも辛さを和らげます。パクチーも辛くないので、エスニック風に寄った料理を作りたいならここでグンとイメージが盛り上がるので必須!

辛さをコントロールするテクニック

料理をする時、辛さをコントロールするためには、スパイスの種類や量を調整することが重要です。
たとえば、レシピに書かれている辛味系スパイスの量を半分に減らす、あるいは辛いスパイスを完全に避けるなどの方法があります。
家族にお子さんがいて、辛いのはさすがに出来ませんってお宅には、唐辛子は抜いてカレーを作ってくださいとお話することもあります。
ヨーグルトやココナッツミルク、牛乳、チーズなど、乳製品は素敵な仕事をしてくれます。他にフルーツもいい仕事をしてくれるんです。
まるで辛さを和らげてくれるような。
バナナ、パイナップル、キウイフルーツも。
辛さを和らげる食材を使うことで、辛さを抑えながらもスパイスの風味を楽しむことができます。

辛さが苦手な人でも

スパイスを楽しむ方法はたくさんあります。辛くないスパイスを活用することや、辛さを調整できるレストラン、辛味を前面に出すメニューの無い、あまり辛さを追求しない料理を提供するお店を選ぶこと。
その他、自宅でスパイス料理を試してみることで、辛さを気にせずに新しい味の世界を楽しむことができるので、外食も、おうちごはんも楽しくなります。辛いものが苦手な方は、是非こんな方法を試してみてください。

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