定年後フリーランスなったおじさん 4年目のリアル
現在フリーランス(個人事業主)として活動している63歳のおじさんです。
2020年3月に60歳となり、新卒から38年間勤めた会社を定年退職、翌4月にフリーランスとなりました。早いものでもう3年10か月経ちます。
今回のnoteでは『4年目のリアル』と題し、現在の仕事・働き方を綴ってみたいと思います。
仕事内容
中小製造業を支援するコンサルティング業が活動の基軸です。
ものづくり現場の生産性向上、業務改善、販路開拓、営業力強化、IT利活用推進、経営計画策定、組織力強化などの支援を行っています。
直接のお客様は地元の中小製造業(従業員:数名~100名程度)の社長さんです。
中小製造業が日本のものづくりの底力を支えていると信じてまして、自分としては特に地元の企業さんを元気にしたいとの思いで活動を始めました。この思いはずっとブレずです。
企業さんを訪問し、社長の他、従業員の方々も交えながら現場・現物を拝見しならがやってます。オンラインでの対応は、コロナ禍の時でもやりませんでした。
ものづくり現場や業務の生産性を向上させ、会社として稼ぐ力を高め、従業員や地域の元気に結びつくようにと思ってやってます。
以上が基軸としている活動です。
この他にも下記のようなことをやってます。
・中小製造業従業員向けものづくり現場改善スクールの講師
・製造業向けセミナー登壇
・IT企業(東証上場)の非常勤役員 など
中小製造業コンサル業が基軸ですが、基軸だけが「本業」という訳ではありません。
「本業」「副業」に分けてしまうと、「メイン」「サブ」のような感じで、「サブ」は”おまけ”みたいな位置付けになってしまいます。
そうではなく、私にとっては全部真剣に取り組んでいる「本業」になります。本業が複数あるということで「複業している」と言うこともあります。
実は、それぞれの活動が相互に絡み合って単独の活動よりも厚みが増し、相乗効果が生まれることを強く感じています。
スクール講師・セミナー登壇は準備が大変です。1時間のお話のために、準備に30時間掛けるということもあります。準備時間も含めて時給換算するととんでもなく効率の悪い仕事と言えるかもしれません。
でもスクール講師・セミナー登壇をやると確実に実力が付きます。ものづくり現場での活動の際、言葉やアイデアが浮かんでくるのはスクール・セミナーのおかげという場面はよくあります。
一方、現場での活動をやりながらスクールやセミナーをやるのは、会社員時代の経験・スキルや本で読んだ知識だけでない深みが増します。
このことはIT企業での仕事でもそうです。中小製造業コンサルやスクール・セミナーでの活動とIT企業での仕事とに相乗効果があることに最近気付いてきました。
働く時間
時々聞かれます「一日、何時間ぐらい働くの?」
会社員ですと、勤務時間=ほぼ仕事時間 とカウントしてもいいでしょう。
フリーランスとなってからは勤務日、勤務時間が決まっていないだけでなく、仕事とプライベートが混在していているのでカウントが困難です。
更には”仕事”の定義自体があやふやです。何をもって仕事しているとカウントするかです。
そこで、仕事時間を次のように分けてみることにしました。
実務作業をしている時間
⇒パソコンに向かって手を動かしたり、顧客と話をしたり、仕事のために移動したり・・・・の時間
考えている時間
⇒顧客のことや進め方などについて考え思いを巡らしている時間
インプットの時間
⇒仕事を進める上で必要な情報をインプットする時間
以上について、会社員時代(退職前の58~59歳頃)の時間と比べてみました。
実務作業をしている時間
⇒会社員時代に比べ現状はかなり少ないです。
会社員はやることがたくさんあります。納得してやっているかどうかはさておき、組織の中ではいろいろとありますよね。
これに対しフリーランスは、やることを自分で決められます。必要と思うことしかやらないので、少ない時間で済んでいるのだと思ってます。
考えている時間
⇒かなり多いです。
作業をしながら考えるだけでなく、歩きながら、電車に乗りながら、ご飯を食べながら、お風呂の中、布団の中で寝入るまでの間・・・・・考えてます。
どうしたらその企業の売上利益を上げられるか、どうしたら社長が喜ぶか、従業員の方がイキイキと働けるようになるか・・・・・考えるのは楽しくワクワクします。
平日土日関係なく、常に仕事のことを考えているかもしれません。
インプットの時間
⇒会社員時代より確実に多いです。
近々の仕事で必要となる情報のインプットだけでもそれなりの時間を掛けてます。それだけでなく、いつか役に立つかもしれないとか、一般教養として知っておいた方がいいというレベルまで含めると、会社員時代より圧倒的に多くの時間を割いてます。
ちなみに時間の長短だけでなく、使い方を自分の都合・ペースで決めやすいのもフリーランスの特権ですね。
平日昼間に役所や病院、買い物に行ったり遊んだりもしますし、逆に平日夜や日曜日にパソコン仕事やることもあります。
ただ、自分の替えがきかない(他の誰かがやってくれる訳でない)という責任感みないなものはいつも感じてまして、一旦約束したことについてはプライベートの時間を犠牲にしてでもやり遂げることもあります。
働く場所
基軸の活動でお客様(地元の中小製造業さん)の現場に出向く機会が増えました。
ちなみに案件獲得まではオンラインも活用しますが、支援するとなってからは基本現場に訪問します。
一方、資料作成や事務作業などパソコン仕事は、自宅もしくはコワーキングスペースで行います。
コワーキングスペースには、フリーランスになって直ぐ入居しました。
自宅かコワーキングスペースかは、その日の予定や気分で決めます。コワーキングスペースは自宅から少し離れていて移動時間は掛かりますが、行けば様々なことがあります。
ここの入居者ですが年齢層は20代~60代。IT関連、マーケティング、販売業、建築などに携わっているフリーランス、一人起業家が多いです。この他、社外との繋がりを大切にされたいという会社員や資格取得を目指されている方なども入居されています。
ちょっとしたITのことからビジネス、確定申告のことまで教えあったりしてます。各人が一人でビジネスやっている身であり、たくさんの刺激をもらってます。
60代は私含め3名。いずれも会社定年退職後に起業された方です。お二人はすでに法人化されいる一人社長さんです。
稼ぎ
複業なので、複数の収入源があります。
以前は売上ゼロの月もありました。現在毎月銀行口座に複数入金されるのは本当いいな~^_^としみじみ感じてます。
2年半ぐらいまでは収入は底辺を這ってました。ところが2年半過ぎから仕事が増え、丸3年経った時点で黒字が見えてきました。そして4年目の現在、再雇用で会社に残っていた場合よりも稼げるようになりました。
今後のこと
フリーランスになってからの3年10か月の間、仕事内容、働く時間、働く場所、稼ぎは日々変化しています。”安定”という言葉とは無縁かもです。
今回のnoteでは現時点の状況を綴ってみましたが、今後もどんどん変わっていくでしょう。
自分の変化だけでなく、自分を取り巻く周りの変化や世の中もすごい勢いで変わっていくことでしょう。それらが相まってワーッと変わっていくのだと思います。
今後も活動を続けていくことで経験値は増えていく一方、年齢から来る劣化(老化)の影響も出てくるでしょう。
その辺りの折り合いを上手く付けながら仕事内容、働く時間、働く場所を探っていくことになろうかと思ってます。
ちなみに稼ぎは結果として付いてくるものだと思ってます。
中小製造業が日本のものづくりの底力を支えているという考えは、その思いを強くしているところで、地元の企業さんを少しでも元気にすることが引き続き自分のやることだと決めてます。
そのためには、健康に気を付けながら自分自身が元気でいることが大切だと思ってます。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。