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冬の始まりでも読書
早いものでもう11月も終わり12月。
冬が来ていますね。
秋には「読書の秋」とかいうけれど、本はどの季節でも読めるのがいいですね。
それをするのに道具やユニフォームはいらない。
(もしかして読書用のウェアとプロテクターを装着して本を読んでいる人はいませんよね?)
場所も自宅やカフェなど自分が好きな場所で読んでいい。図書館で借りたりすればお金もかけずに知識や教養や感性を高めることができる。
普段のやるべき仕事から解放されて、自分を楽しませ心を落ち着かせる「娯楽」・「趣味」のなかで、読書は手軽な娯楽の一つではないでしょうか。
私も読書は好きですが自慢できるほどたくさん読んでいるわけではなく、ジャンルもさまざま、読んでいる作家さんに偏りがあり、読後の感想は文学を語るほどの高尚な見解までには至りません。
「面白かった」「そうでもなかった」「ここがよかった」程度の感想なんですが、あとは同じ本を読んだ他の人のレビューを読んだりします。
「私と同じだ」とか「こういう見方もあるのね」などと、同じ作品でも評価がさまざまなので面白いです。
最近(ここ半年くらい)読んだ本、読み返した本のうちいくつかをあげてみます。話題になった本は単に興味があり読みました。
【小説】
『むらさきのスカートの女』
(今村夏子、第161回芥川賞受賞作
『おいしいごはんが食べられますように』
(高瀬準子、第167回芥川賞受賞)
『推し、燃ゆ 』
(宇佐見りん、第164回芥川賞受賞)
『星の子』
(今村夏子、 第39回 野間文芸新人賞受賞)
『# 真相をお話します』(結城真一郎)
『彼の生きかた』(遠藤周作)
【ノンフィクション】
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレイディみかこ、第2回Yahoo!ニュース 本屋大賞 ノンフィクション本大賞ほか複数受賞)
【漫画】※電子版ではなく紙本で読んだもの
『るなしい』(意志強ナツ子)
『扇島歳時記』(高浜寛)
『ねことじいちゃん』(ねこまき)
『裸一貫つづ井さん』(つづ井)
【小説】の『推し、燃ゆ』『おいしいごはんが食べられますように』『むらさきのスカートの女』『星の子』は、以前読んだ『コンビニ人間』も含めると、これらは共通して、“ 現代社会の生きづらさ ” が描かれているように思われました。
発達障害と思われる主人公が、人間関係に窮屈さを感じていたり、周りから浮いてしまって孤立したり。それでも生き方を模索していく、そんな作品なのかなという印象でした。
私がそういうテーマの作品を好んで読んでいるというのもあるでしょうけど、たしかに“ 生きづらさ”を感じずに日々を過ごせる人はそんなにいないでしょうね。
まぁ現代に限らず、どの時代においてもそうなんでしょうが。
以前読んだ本になりますが『コンビニ人間』(村田沙耶香)は面白かったです。
個人的に好きな作家さんは、遠藤周作さん、角田光代さん、森絵都さん、重松清さん、あたりでしょうか。
キリッとした文体と女性特有の嫌な部分をリアルに描く角田光代さんの作品はいろいろ読みました。
キリスト教作家である遠藤周作さんは、キリスト教と日本人を主題にした作品が多く、人間が持っている愚かさや弱さや醜い心にも優しい慈しみのまなざしを向けてくれる、そんな慈悲深い作風が好きです。上に挙げた『彼の生き方』はラストシーンの雪山の描写が美しく、またそこからの悲しい結末に涙しました。
【漫画】は『ねことじいちゃん』が好きで、妻に先立たれた大吉じいちゃんが、とある小さな島で猫のたまさんと暮らすほのぼの漫画。
風情のあるイラストや大吉じいちゃんの子供時代(戦中~戦後)のエピソードが楽しくもあり切なくもあり。
笑えるユーモアと、一人暮らしのちょっとした侘しさと、島の人々との温かい日常が心を癒してくれます。
好きなジャンルはさまざまですが、ギャグ漫画系、とくにシュールな笑いっていうのが好きでnoteでもいろんな方の4コマ漫画を見ては「フフッ」とにやけています。
群像劇みたいなものも好きかな。人として成長していく物語とか。「重版出来」(松田奈緒子さん)「リアル」(井上雄彦さん)などの作品や漫画家さんでは浅野いにおさんも漫画もよく読みました。
最近読んだ『るなしい』は、火神の子として生きる高校生るなと、るなが広める宗教ビジネスにはまる同級生たちの模様を描く、不気味でどこか妖しい物語に引き込まれました。
◇
簡単な紹介&感想でしたが、次は何を読もうかなと思っているところです。