『ファーストペンギン!』役者さんたちの熱演に涙した7話目
今季のテレビドラマは面白いと素直に思える今日この頃。
スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋、読書の秋などと並んで「ドラマの秋」とも言えるのではないでしょうか。
今回取り上げたいのは奈緒さん主演の『ファーストペンギン!』。
早いもので11月16日放送分でもう7話目。スタートからテンポの良い展開で、私の好きな「ユーモアもあり、でも真面目で、そして涙腺を刺激する、元気が出る」系のドラマです。
脚本はこれまた私の好きな森下佳子さん。「JIN」「ごちそうさん」「天皇の料理番」「義母と娘のバラード」「天国と地獄 サイコな2人」「世界の中心で、愛を叫ぶ」「おんな城主 直虎」などなど多くの作品を手がけられています。
(私が特に好きだったのは「義母と娘のバラード」)
さて今回の7話目。
さんし船団丸が始めた「お魚ボックス」の事業が軌道に乗ってきて新人3人を迎え入れるまではよかったのですが、ジェネレーションギャップといいますか、今の時代だからといいますか、ちょこちょことしたいざこざや衝突が生じます。
教育係の片岡(堤真一さん)が、正論を並べたてる今どきの若き青年(新人の1人)に教え諭すその言葉が印象的で、新人でも青年でもないただのテレビの前の視聴者である私自身が諭されたようでした。
もし万が一、仕事で人に教えるようなことがあったら私もそのセリフをそっくりそのまま真似るから!
漁協の組合長・杉浦(梅沢富美男さん)が「膨らんだふうせんは握ってつぶそうとしてもなかなかつぶれん。けど、針だとちょっと刺しただけで簡単につぶれる」みたいなことを言って含み笑いをしていたけど、その企みが大変なことに!
船もストーリーも大荒れ状態。
ドラマというのは初回から最終回に向けて小波から中波、大波になっていきますが、本作ではその中の一話一話にも「凪」「小波」「大波」などの強弱がしっかりと描かれているところにグイグイ引き込まれていくのかなと思います。
別の言い方にすればメリハリがある、という感じでしょうか。
そして、ほかに印象的だったのは漁師の山中篤を演じる梶原善さんの演技。
山中の必死の訴えに、見ている方も心が熱くなり涙が出そうになったほど。
『鎌倉殿の13人』では、無言&無表情で人を殺る冷酷な暗殺者を演じながらも最後には人間らしい感情をのぞかせたその細やかな演技に感心しかなかったのですが、本作の山中の役はひたむきで熱い漁師。
山中(梶原さん)と片岡(堤さん)との白熱した口論のシーンは、ただ激しいだけでなく、漁師という仕事に誇りを持っているからこそ、仲間を信じてやってきたからこそのぶつかり合いなんだと、彼らとその仲間たちの思いがズンズン伝わってきたというか。
恐るべし脚本。恐るべし熱演。
いずれにしても、主人公・和佳がファーストペンギンとして「さんし船団丸」や漁協組合に関わるようになって、それぞれが変化していってるのがよく分かる。
ハラハラジリジリしながらもどこか爽快。
サクセスストーリーは苦難を乗り越えて最後は成功するという筋書き(前提)があるだけに、その過程を楽しむことに意義がある、そんなドラマなのかなと思います。
おまけでいうと、農林水産省の職員・溝口静役の松本若菜さんの顔圧も美しく素敵でした♪
≪ドラマ情報≫
『ファーストペンギン!』
奈緒が演じる若きシングルマザーが荒くれ漁師たちを束ねるボスに?!
勇気ある1羽目のファーストペンギンのように、漁師の世界に飛び込んだママのリアル・サクセスストーリー
【放送】水曜 夜10時~(日本テレビ)
【出演】奈緒、堤真一ほか
【脚本】 森下佳子
【日本テレビ番組Webサイト】https://www.ntv.co.jp/first-penguin/
7話目のSTORY
https://www.ntv.co.jp/first-penguin/story/07.html
【公式Instagram】
https://instagram.com/ntv_penguin?igshid=YmMyMTA2M2Y=
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