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三宅島さかな図鑑を改訂しました
こんにちは、三宅支庁産業課水産担当です。
今回は、令和4年3月に第3版を発行した「三宅島さかな図鑑」について紹介します。
三宅島さかな図鑑とは
東京都三宅支庁では、「三宅島の魚」を広く知っていただくため、関係者の皆様のご協力を得ながら、平成28年に「三宅島さかな図鑑」を発行しました。
第2版を発行してから5年が経過し、三宅島の気候、とれる魚種、漁獲時期が変化するなか、「三宅島さかな図鑑」第3版を発行することとなりました。
見どころ紹介
1 新たな水産物の追加
第3版では、「テングサ類」を追加しました。「テングサ」とは、羊羹(ようかん)など日本を代表する和スイーツになくてはならない寒天の原料となる、マクサやオオブサといったテングサ科の海藻の総称です。三宅島近海でとれるテングサは高品質なことが有名で、三宅島の特産の一つです。
2 水揚げ現況の反映
漁業者の方にご協力いただき、図鑑に掲載する対象生物の写真、地方名、生息地及び大きさについて、三宅島の水揚げの現況を反映させました。
漁業者の方とやりとりする中で、これまであまり見かけなかった魚種を見かけるようになったというお話が大変印象に残りました。海洋環境の変化が影響しているのではないかというお話でした。
今後の水揚げ状況に注目していきたいと思います。
また、本図鑑では三宅島での地方名(島呼び名)を掲載しているという特徴があります。島内では標準和名よりも地方名を耳にすることの方が多い魚もいます。
ここで、本図鑑に掲載している地方名をいくつかご紹介します。()内は標準和名です。
1 のどぐろ(ユメカサゴ)
「のどぐろ」というと、アカムツを思い浮かべる方も多いかと思いますが、三宅島では「ユメカサゴ」というカサゴの仲間を指します。ユメカサゴの口の中は黒色をしており、まさに喉が黒い「のどぐろ」な魚です。
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2 くちしろ(イシガキダイ)・くちぐろ(イシダイ)
どちらの魚も釣りの対象として人気の魚です。写真の個体は若魚ですが、成長するにつれ、イシガキダイは石垣模様が、イシダイは縞模様が不鮮明になります。成長した二種は、口の周りの色で見分けることができます。地方名のとおり、イシガキダイは口の周りが白く、イシダイは口の周りが黒くなるという特徴があります。
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最後に
今回は、「三宅島さかな図鑑」第3版の発行についてご紹介しました。
この図鑑を通して、三宅島近海の水産物に興味を持っていただき、来島時にはぜひ新鮮な海の幸を味わっていただければと思います。
また、以下のホームページにpdf版を掲載しております。
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/14miyake/miyakehp/sakanaver2.pdf
みなさまぜひご覧ください。
参考文献
東京都三宅支庁(編)2022. 三宅島さかな図鑑 第3版. 117pp.