頸部の筋肉(斜角筋群・胸鎖乳突筋の構造、機能、トレーニング)
斜角筋群
頭頸部には大小合わせて33種類の筋肉があり、筋膜・皮膚に付着して複雑に入り組んだ構造をしています。
頭頸部の筋肉
・浅頸筋2種類
・深頸筋8種類
・後頭下筋4種類
・舌骨上筋4種類
・舌骨下筋4種類
・咽頭筋9種類
このうち深頸筋は、斜角筋群(Scalene muscles)と椎前筋群(Prevertebral muscles)に分けられます。斜角筋群は頭部に付着しているものが多く、頭部のコンディショニングで非常に重要な筋肉です。
種類
斜角筋群は頚椎横突起から起こる4つの筋肉の総称で、平行に走る細長い筋肉です。具体的には前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、最小斜角筋の4種類あります。
斜角筋は、心膜との連続性があります。 また前斜角筋と中斜角筋との間には、第1肋骨の上縁を底とする三角形の斜角筋間隙があり、腕神経叢の根と鎖骨下動脈がそこを通っているのが特徴です。
機能
・両側が同時に収縮…第1・第2肋骨を引き上げて深呼吸を助ける
・片側が収縮…頸は同側に曲がり、肋骨を固定すれば頸を前に曲げる
斜角筋群症候群
斜角筋群が原因として起こる疾患として、手の痺れが挙げられます。頚椎ヘルニア、外傷が誘因となって発症する動揺性肩関節症と混同されがちなので、注意が必要です。
斜角筋群による手の痺れは、胸郭出口症候群の1つで「斜角筋症候群」と呼ばれます(胸郭出口症候群には、肋鎖症候群、過外転症候群、頸肋症候群などが挙げられます。それぞれ神経圧迫されている部位の名称が付けられているのが特徴です)。
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