より柔軟な背中を生み出す。脊柱の後弯可動域を高める2つのエクササイズ
私たちの身体の中心を走る脊柱は、安定性と可動性という2つの機能を持っているとてもユニークな存在です。姿勢保持や運動時の身体をしっかり支えられること、運動時に身体を思い通りに動かすこと。これらが両立されていることが、脊柱には大事というわけです。
今回は、そんな脊柱の動きの1つである後弯、つまり背中を丸める動作の可動性を高めるための方法を、大きく2つ紹介したいと思います。
呼吸+脊柱の後弯を組み合わせたエクササイズ
1つ目の運動は、私がクライアントによく行う脊柱のエクササイズです。まずはクライアントに動きのイメージをしてもらうために、肩甲骨や胸椎、骨盤の可動性を改善する際に行うキャット&ドッグの要領で、息を吸いながら四つん這いの状態で大きく背筋を丸めてもらいます。
この段階で、クライアントの脊柱の可動性を見ていきましょう。画像では、胸椎の運動は比較的上手に思えますが、腰椎部分は十分に後弯しきれていません。そのため、やや後方に体重移動しつつ、骨盤の後傾を促しながら腰椎の後弯を促します。
この場合、体重移動と同時に胸椎・腰椎を上へ持ち上げるようにして背中全体を丸めることをクライアントに意識させましょう。
ちなみに、姿勢不良であったりハードなトレーニングを行っているクライアントの一部には、脊柱起立筋が過緊張あるいは肥大しているケースがたまに見られますが、その原因として腰椎のアライメントが挙げられます。
腰椎が過伸展あるいはフラットな状態で、適度な湾曲が形成されていないがために、安定性を確保するために脊柱起立筋が過度に働いているのです。当然、この状態を放置すると腰痛やケガのリスクにつながるため、ここでしっかり腰椎の湾曲を確保していかなくてはなりません。
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