抹消神経をストレッチして柔軟性、生産性をアップさせる。上半身・下半身それぞれの方法を紹介
YouTubeなどを見ると、最近「神経ストレッチ」の分野がとても人気です。読んで字のごとく、筋肉をストレッチして柔軟性を取り戻すように、神経系をストレッチすることで神経の機能を回復させ、痛みの軽減やメンタルの向上などを目指します。
今回は、上半身・下半身それぞれの末梢神経のストレッチを通じて、身体機能回復をする方法を解説します。
神経ストレッチがもたらす身体への影響
神経ストレッチは確かに健康にいい影響を与えますが、必ずしもプラスに働かないという側面もあります。そのことを理解するために、神経ストレッチの効果・注意点を理解しておきましょう。
(1)身体に与えるプラスの影響ー柔軟性向上、鎮痛作用
神経ストレッチが身体に与えるプラスの影響は、なんといっても柔軟性と関節可動域の改善です。神経ストレッチは筋・腱を伸ばしつつ脊髄反射の興奮性を低下させることにより、筋肉・関節の可動域を増加させる効果が報告されています。
また、神経ストレッチは痛みに対するしきい値を高め、鎮痛効果を生むという研究も報告されています。
(2)身体に与えるマイナスの影響ー筋力低下
神経ストレッチの悪影響として考えられるのが、筋力の低下です。例えば、長時間の神経ストレッチ(静的ストレッチ)は運動ニューロンを沈静化させるため、最大筋力が低下するという報告があります。
一方、神経ストレッチを継続的に行なうことにより、筋力、ジャンプ力、スピードの向上につながるという報告もあります。このことから、神経ストレッチは運動直前に行なうのではなく、毎日のルーティンとして取り組むことが望ましいということが分かります。
(3)生産性に与える影響ー認知機能の向上
神経ストレッチによって神経の柔軟性を高めることによって、脳や神経間の電気信号のやりとりがスムーズになり、認知機能が向上するという研究があります。実際に、神経の柔軟性はタスクの切り替えるときのパフォーマンスに大きく関係していることが示されています。
上半身の神経ストレッチ
では実際に、神経ストレッチの方法について考えていきましょう。まずは上半身を対象に、腕に伸びている末梢神経を伸ばすストレッチを解説します。
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Brain Special Magazine
運動指導者の方へ向けて「脳」について理解し、パフォーマンスを高め機能改善などを行えるように学べるコンテンツです。
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