助け。【ひねくれ育児日記】
最寄りのユニクロにセルフレジができた。支払い方法などによっては有人レジしか受け付けられないということで、案内の女性が立って確認してくださっていたが、私は特に問題なさそうだったので、進んでセルフレジに向かった。
抱っこ紐で息子を抱いていたのだが、そうでなくてももともと不器用なので、わやわややってていた。すると先ほどの女性が近づいてきて「手伝いましょうか」と。なんとか自分でできそうな気もしたが、「袋に入れましょうか」と言ってくださったので、ありがたく詰めていただいた。
子どもを連れて出かけていると、いろいろな人が助けてくれる。他にも、落としたものを拾ってくださったり、わざわざ近づいて渡してくれたり。自分でできる、と思っていても、息子を抱っこしたりベビーカーを押したりしていると、そうでない時よりやはりちょっと大変になる。そのことに自分でもあまり気づいていなかった。
人に迷惑をかけないように、手間をかけないように、自分のことは自分で、というのが長年の間に染み付いていた。でも子どもがいると、その考えは強制的に揺さぶられる。
オンラインコミュニティでの出会いやイベントなどからヒントを得たりして、なんとなく育休中にやりたいことが見えてきた。やっぱり自分のやりたいことをやりたい。業という形にならなかったとしても。そんな思いが強くなってきた。
ただ、それを進める時間はなかなか取れない。息子の昼寝時間は短くなってくる。散歩中や授乳中にうとうとしただけという日もあった。そうすると何かできるのは夜しかない。息子が眠りにつく時間は早くはないが、夜泣きは幸いほとんどないので、彼が寝つくととりあえずパソコンに向かい、眠くて頭が回らなくなってくると残りの家事をした。
そうしたら段々、寝られなくなってきた。程々のところで切り上げて寝ようとしても、まだあれもこれもしていない、寝ちゃだめだ、という気になってくる。自分のやりたいこともそうだし家事もそうだ。離乳食作りが始まってから、息子の寝ている間にやることが増えた。作っても作ってもすぐにストックが減っていく。やらなければと思いつつ体が動かなくて、ソファで寝てしまったり。もう寝なければと、いろいろのことから手を離したはずなのに、まだ寝ちゃだめだという意識がどこかに残っていて、スマホから目が離せなくなったり。そうこうしているうちに疲れが抜けなくなり、朝息子が目覚めてもなかなか起きられず、風邪気味にもなってきた。
これはやばいと、自分のやりたいことをほとんど諦めて早く寝るようにしたら、やっと少しずつ体調が上向いてきた。でもまだ本調子には戻らない。そして育休中にやりたいことは全然進まないまま時間が過ぎていく。
やりたいことへの危機感もあるが、それよりもっと大きいのは、ここで自分が倒れたら息子の世話をどうするのかという危機感だ。夫は仕事もあるし、休みの日も二日に一回は寝込んでいて、あてにできない。双方の実家は遠いし、私のコミュ障が大いに発揮された結果、近くに知り合いもいない。
助けてもらえそうな仕組みを探さなくては、と思う。自分でできるなんて、思い上がってはいけない。薄氷の上にいるのだ。
そして、やりたいことへの危機感の解決策はまだ見当たらない。
ずりばいで布団に登って降りるようになった。
なんとなくつかまり立ちを始めた。