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ドクターイエロー引退
木曜日は久しぶりにテレワークにしたので、身支度や通勤時間も省けてテレビを見ながらゆっくり朝食をとった。普段は出勤前の準備でバタバタしたなか天気予報くらいしか気にも留めないけれど、今朝は検査専用車両、通称ドクターイエロー引退のニュースが目に留まった。
各地でラストランの姿を見ようと沿線に鉄道ファンが集まっていた。「ありがとうー!」と声をかける人も多く、陽が落ちた頃の新橋でのインタビューでは「この雑踏と一緒にカメラに納められたのが嬉しい。一生の宝物です。」とこたえるのを聞いて『そうそう、好きなものを、同じように好きな人達と一緒に一枚の写真に残せるって幸せだよねぇ』とファンの気持ちを思って嬉しくなった。
そして、また別の方が感想を聞かれて「幸せがみなぎってくる。」とこたえていたのが印象的だった。幸せがみなぎってくる…こんな頼もしい言葉を聞くことなんて滅多にない。しかも、この一言にインタビューを受けた方の想いが全て詰まっている気がしてグッときてしまった。何かに夢中になるって素晴らしい!今日イチ素敵な言葉だった。
若い頃は意識もしなかったけれど、今は夢中になるほど好きと思える対象があるって本当に稀で有り難いことだと思っている。自分の意志や努力でなれるわけでもないし、大袈裟に言ったら『僥倖』、平たく言って『棚ぼた』だと思っている。だから、私は好きには躊躇しない。なんなら好きには浅はかでいたいと思っている(笑) それくらい年齢を重ねると、ぼんやりとした毎日が過ぎるばかりで、好きとか心動かされることに出会うのは難しいのかもしれない。昔より、辛いことや悲しいことに平気になれる反面、寂しいところかも。
そして、好きって計り知れないチカラを持っている気がして、どんなことにでも好きな人には敵わないと思っている。たとえば、職場や学校などで噂話しや陰口ばかり話している人をたまに見かけると、意気揚々と話す姿に『あぁ、この人はホントに噂話しが好きなんだなぁ…』と感服してしまい、好きな人には何を言っても敵わないので静かに離れることにしている。
ホント、好きって良いも悪いもなく、手に負えないものだったりもするから面白い。