虫で虫を撃退!天敵農法でピーマンを作る「かめのこ農園」に行ってみた!
今回取材するのは化学農薬を削減したピーマンを栽培する、かめのこ農園さん!
この農園では、「天敵農法」なる技術を取り入れています。
天敵ってなんだか怪しい響きですよね。
高知県の農家さんのところまで取材に行ってきたので、もえぞーが天敵農法やかめのこ農園さんのこだわりを解説します!
天敵農法って?
葉や茎などを食べてしまったり、病気を媒介したりと、農作物にとって大敵である害虫。
その害虫を益虫(※)を使って対処するのが「天敵農法」です。
天敵とは害虫にとっての天敵のことなので、人間には強い味方。
そして、天敵農法は害虫駆除に使う化学農薬を減らせるというメリットもあります。
高知県は天敵農法が盛んな先進地で、令和4年度時点でハウス栽培ピーマンの98%(面積割合)が活用しているんだとか。
※益虫・・・害虫を食べる虫のこと。
かめのこ農園に行ってみた!
天敵の一種である、カメノコテントウムシという小さな虫から名前を付けた「かめのこ農園」。
父の啓伯(ひろのり)さん、母の佳直(かな)さん、娘の昌子さん・その夫のマチューさんで化学農薬を削減したピーマンを栽培しています。
天敵農法導入のきっかけは、昌子さんの姉妹のアトピー。
農薬不使用の野菜を中心にした食事に切り替えたところ、体質が改善されたためだそうです。
自分がおすすめできないものを、販売したくないとの想いで、昌子さんのご両親が天敵農法を始めました。
2024年からは化学肥料不使用にもチャレンジしています。
苗を栽培するハウスを合わせて、70a(テニスコート約27面分)の面積でピーマンを栽培。
8月に種まき、9月に定植、そして11月から翌年の6月ごろまで収穫が続きます。
ピーマンハウス内の天敵は20種類以上
かめのこ農園にとって害虫を対処してくれる天敵はいわば従業員。
その天敵はなんと20種類以上!
常時約8種類以上の虫たちがメインで活動しているそうです。
「そんなに多くの種類がいるならすぐ見つけられるよね」なんて言いながら、ハウス内を探しますが、なかなか見つからず苦戦・・・。
岡本さんによると、ピーマンの葉やヘタの裏側、花の中に生息していることが多いそう。
探し方をレクチャーしてもらい、クロヒョウタンカスミカメ(天敵)をようやく発見できました。
たくさんの種類がいるハウス内では、見慣れない虫を見つけることも。
その際は、天敵大辞典という本で、害虫の名前と天敵の組み合わせと調べるそうです。
天敵専用のハウスを完備
天敵を増やすために、かめのこ農園では、3棟の「天敵ハウス」を完備しています。
天敵農法が盛んな高知県でも、天敵ハウスを完備している農家さんは珍しいんだとか!
バンカープランツと呼ばれるソルゴーやつゆ草、クレオメ、トウガラシ、イヌボウズなどの天敵が生息しやすい植物をハウスごとに時期をずらして栽培。
ここで天敵を育て、害虫の発生状況を確認しながらピーマンを栽培するハウスに放ちます。
ちなみに天敵の1種、カメノコテントウムシは買うと1匹70~80円。
購入も可能ですが、自分で育てた方がハンティング能力が高く即戦力になる!と思い、育てるようになったんだとか。
かめのこ農園岡本さんに聞いてみた!
インタビューの内容はこちらをクリック👇
👇この記事を書いた人
※こちらの記事は、2024年5月3日「みっくすなっつ」に投稿された内容の一部です。
👇もえぞーが書いた記事はこちら
カリフラワーを育てる丸山農園に行ってみた!|つくる人のはなし|みっくすなっつ アイチョイスのWEBマガジン (ichoice-coop.com)
脱サラして農家に。知多の恵みグループの新規就農2組に聞いてみた!|つくる人のはなし|みっくすなっつ アイチョイスのWEBマガジン (ichoice-coop.com)