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アクティブラーニング先進国フィリピン
フィリピン出張が終わりました。
約1週間という短い期間でしたが、学びの多い出張でした。
今回特に驚いたのは、フィリピンの特殊な授業スタイルについて。
今日は日本のカリキュラムにはないMAPEという科目について紹介します。
美術・音楽・保健体育の複合授業MAPE
フィリピンには音楽や体育といった独立した科目は存在しません。
その代わり、MAPE(Music, Arts, Physical Education)やMAPEH(Music, Arts, Physical Education and Health)と呼ばれる教科があります。
音楽と美術、そして保健体育が合体した科目MAPE(H)。もちろん問題はあります。
例えば、日本のように高い専門性を持った音楽の先生はいません。MAPEの先生の中には、絵の具を扱ったことがない方もいらっしゃいました。
じゃあ、生徒たちが不満をいただいているかといえば、そうでもないどころか、全科目の中で最も楽しんでいる生徒もいました。
アクティブラーニング実践国
今回の出張中、私たちが訪問したフィリピンの学校でMAPEの試験が実施されていました。
筆記試験ではなく実技試験・・・という位置付けだと聞きましたが、生徒たちに聞くと「今日はダンス・フェスティバルなんだ」と楽しそうに教えてくれました。
手作りの仮装を身につけ、自分たちで音楽を演奏しながら、曲に合わせてダンスを踊る。確かに、美術と音楽、そして体育がうまく融合していました。
それだけではありません。クラスごとにそれぞれの長所や短所を踏まえて役割分担し、基本的には生徒たちが自分たちで装飾から振り付けまで企画したというから驚きました。
他の学校では、MAPEに社会(歴史)の科目がミックスされていました。日本、韓国、中国、インドなどクラスごとに特定の国について調べあげ、各国の歴史や文化を踏まえて美術・音楽・ダンスに工夫が加えられていたのです。
科目の枠を超え、チームを組んで、自分たちの発想力を最大限に生かして一つのものを作り上げていく。アクティブラーニングのお手本にもなりそうな新しい学びの形に出会うことができました。
最後に
いかがでしたでしょうか?
フィリピンのような途上国は、確かに先生も不足していますし、カリキュラムも完璧とは言えません。
でも、足りない分を生徒たちが自分たちの手で補い、学びを楽しむ姿勢には学ぶものがたくさんありました。
やっぱり国際協力は一方的なものではありません。お互いが一緒に学びあって成長していくものです。
フィリピンで楽しそうに挑戦する子どものたちに負けないよう、私たちもワクワクしながら新しい教育のかたち、新しい国際協力のかたちを考えていこうと思います。
良かったら、ぜひご一緒に。