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療育で働くと、生傷が絶えません(泣)その先に喜びもあります!
看護師として療育に転職して、はや半年。
最初は、医療的ケア児のクラスで胃ろうからの経管栄養管理やアレルギー対応、急変時の対応などをしながら、保育を眺めてる感じだった。
4月になり、医療的ケア児は減少。4部屋ある発達障害のクラスに入る事になる。
最初は看護師の私に遠慮気味の職員たち。「ちょっとAくんの隣に座っててもらっていいですか。」なんて感じ。
周りはバタバタ(笑)
もちろん、そんな事では、現場は回らず(笑)
気がつけば普通に職員たちと同じ扱いになっていた(当たり前だが)
初めての経験に戸惑いながらも、毎日のことなので自然と職員たちと同化する私。
人見知りをして泣いていた子も、受け入れてくれるようになった。
ある日のこと、4月から通園を始めたAちゃんの園庭遊びを手伝う事に。
「Aちゃん、園庭が嫌いみたいで泣けちゃうんです。そばにいてもらえますか」とお願いされた。
Aちゃんは靴を履くときはまだ泣くこともなく靴を履いた。
他の子たちが園庭に走り遊び始めると、Aちゃんはパニック!
はじめて今から園庭遊びなんだと理解したようだ。
私は横並びに腰かけながら、Aちゃんをなだめる。
「 園庭に行かなくて大丈夫だよ。ここで遊ぼうね」と背中をさする。
少し落ち着いて手遊びをしていると担任が、「Aちゃんもおいで」と抱っこしてすべり台へ。
もちろん、急にさらわれたAちゃんはパニック!
「やっぱりムリかぁ…」と泣き叫んでるAちゃんを私の膝に乗せて去ってゆく。
暴れるAちゃんをなだめる私。
Aちゃんは、引っ掻き、噛みつきのある子。
パニックで私に抱きつき手当たり次第に引っ掻き始め、挙句の果てには、ガブッ!
私の両手は傷だらけ…
園庭では、楽しそうに走り回る子ども達とにこやかにしている先生たち…
『なんて平和なんだ』と羨ましく眺めながら、こちらの修羅場にため息がでる。
「先生、先に部屋入ります!」と宣言し部屋に入るとパニックはおさまり、椅子に座る。
絵本を渡すと静かに見ている。
隣で話しかけると恥ずかしそうに笑顔で返してくれる。
パニックの時受けた傷がズキズキするが、この笑顔で全て吹き飛んでしまう。
パニックを起こさてごめんね。という気持ちになる。
6月、水遊びが始まった。
久しぶりにAちゃんを園庭にあるプールに連れ出す時が来た。
ドキドキしながら外へ…泣きながらもパニックになることはなく、一人だけ小さなプールでお水をパチャパチャから始めた。
驚いたことに、最後には大きなプールに入ることも出来た。
療育に来た時は、なんで嫌がることをするんだろう。と疑問を持っていたが、泣いてもまずは体験させるんだなぁ。と言う事に気がついた。
もちろん、嫌がることを体験させる訳だから、職員のやり方も重要になる。それに、ツライ…やっぱりかわいそう…と思ってしまう。
でも、療育の子ども達にも経験を増やしてあげたい。
まだ私は、いろんな葛藤と戦いながら療育で働いている。
答えはまだまだ…遥か遠い(泣)