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大怪獣アドン

「大怪獣アドン」は見るところもない三流映画です。
1980年代にレンタルの着ぐるみ恐竜を借りてきてやっつけ撮影で大和高校の文化祭に間に合わせようとしただけの映画で、結局現像が間に合わず(8mmの現像が大和町の写真館では出来ず10日以上かかるとは思わなかったそうな)完成は文化祭後になり、椋梨小学校での町内会での催しでの一般公開となりました。女性が悲鳴をあげる。怪獣があるく。たまにミニチュアの家を踏み潰す。怪獣がこけてそのまま動かなくなって終わりというなんとも情けない映画でしたが、酒の入った人たちは悲鳴をあげるたびに大笑いで受けていました。特撮ものには珍しくスーパー8での撮影なのもあって音声はシンクロしています(親に8ミリカメラ買ってもらってスーパー8だったので監督は泣いたそうな)。でも逆にNGセリフまんまだしBGMや効果音は無いしでほんと素人芝居丸出し。まあそこが酔っ払いには受けたんでしょうが。今に至るもスーパー8で撮影した自主映画を見たのはこの一本だけです。

当時一日1万円で借りられたこのレベルのレンタル恐竜今では数万円で購入可能
ましてこっちは5000円前後で購入可能
理想 大きな尻尾も付いた堂々たる大怪獣
理想 人型体型だけどいかにもな生物感溢れる皮膚
現実 人が中に入っているのが丸わかりな不自然な皺
現実 頭と手足は既製品のパーティグッズで胴体は普通の服
ドクターモーロクの島の動物人間がこんな感じだった
こういう怪獣映画を目指して
こういう着ぐるみ怪獣を撮るのもまた楽しい

最近の恐竜のレンタル着ぐるみはここまでリアルになりました。
この映画に使われたのは古い復元画の直立した尻尾引きずりの着ぐるみ。

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