「熱狂宣言/小松成美 著」命を賭けて100店舗100業態を成し遂げた松村厚久の軌跡
都内でチェーン展開をしている「わらやき屋」や「熱中屋」という飲食店をご存知でしょうか。
どちらのお店も株式会社ダイヤモンドダイニングの店舗です。
今回は、ダイヤモンドダイニング社長、松村厚久の本「熱狂宣言」を紹介します。
◆ 松村厚久とは? ◆
1967年高知県生まれ。日本大学理工学部在籍中にレストランチェーンでアルバイトをしたことがきっかけでサービス業に興味を抱く。
89年に大学を卒業してのち、日拓エンタープライズへ入社。ディスコの企画・運営に携わり、店舗経営のいろはを学ぶ。
96年、エイアンドワイビューティサプライを設立し、都内にて日焼けサロンを展開、その勢いを元に飲食業に参入し、2001年に銀座で「VAMPIRE CAFE」をオープンさせた。
以降も次々と独自の発想によるコンセプトレストランを打ち出し、2002年12月に株式会社ダイヤモンドダイニングに社名変更。
2007年3月大証ヘラクレス上場。2008年1月「外食アワード2007」受賞。
「業態ポートフォリオ」「マルチコンセプト戦略」を掲げて成長を続け、2010年10月に「100店舗100業態」を達成予定。
引用:B-plus
「100店舗100業態」とは、同じ業態の店でチェーン展開せず、新しい業態を創り続けて100店舗展開を達成したという偉業です。
本書を読んで印象に残った内容を3つにまとめます。
1.若年性パーキンソン病との戦い
若年性パーキンソン病の主な症状は、一般的なパーキンソン病と同じで、動作が緩慢で少なくなる、表情に乏しい、筋肉や関節がこわばる、体のバランスが崩れて転倒しやすい、すり足で小刻みに歩く、安静時も手足が震える、などが代表的です。
ただ、若年性の場合、初期に手足の震えが出ることは比較的少ないとされています。
転倒するほどバランスを崩すことは少なく、体幹がどちらかに傾くような歩行障害がよく見られます。
また、病気の進行は緩やかで、20~30年、時には50年以上かけてゆっくりと進行していきます。引用:Doctors File
若年性パーキンソン病が診断されたのは、まだ数店舗目の時。
医師から「5年は進行をせることも、薬の効果を期待することもできる」と言われたことをきっかけに、何が何でも5年以内に100店舗100業態を達成しようと決めたそうです。
この病気は自分の運命だったのだ、と。パーキンソン病になったからここまでの気持ちになれたのだ、と。自分の思いや夢に限界がなくなりましたからね、この病気になって。命がある限り、諦めず、突き進む。ダイヤモンドダイニングを前人未踏の業績を刻む企業にしてみせる。そう本気で思えるんです。
引用:熱狂宣言
普通だったら病気にかかって鬱になる人もいるなか、その病気を自分の運命だと受け入れ、仕事のエネルギーに変えていく。
自分が当事者だったらそんなことを思えるのかと、松村厚久さんから解釈の大切さを学びました。
2.サイゼリアバイトが原点
もしサイゼリヤに出会っていなければ、ダイヤモンドダイニングも、100店舗100業態もあり得なかったと思います。
引用:熱狂宣言
松村厚久さんが外食業界にチャレンジしようと思ったきっかけは、大学生時代に始めたアルバイト。
そこで初めてイタリア料理を食べ感動し、サイゼリヤで初めてイタリア料理を食べたお客さんに「美味しかった。ありがとう。」と毎日のように言われていたそうです。
その時に、「数カ月後には、この世界で生きていきたい。松村厚久の転職は飲食業界だ。」と思い、飲食業界で起業する夢を見ながら、熱心にサイゼリヤでアルバイトをし、飲食店運営のイロハを勉強していたそうです。
ただのアルバイトも、やる人次第で、ここまで大きな成果を作る人もいるんだと学びました。
3.100店舗100業態という偉業
飲食店にとって、1店舗が成功すれば、その店舗をチェーン展開していくことが普通。
新しい店舗を作るには、それだけの時間と労力がかかるからです。
そこに果敢にチャレンジし、たった5年で100店舗100業態を達成したストーリーは、凄まじいものでした。
もし失敗しても財産がゼロになるだけですから。死ぬわけではありませんし、また新しいことを始めればいいだけですよ。これまでだって全部が全部成功したわけではありません。数店は展開を変更したり、閉店させたりしたこともありました。だけど、次々と新たな挑戦をしていくことで、その失敗は掻き消されていくでしょう。
引用:熱狂宣言
◆ まとめ ◆
この本を初めて読んだときも、僕は今の仕事に熱狂しているかと、自分の仕事に対しての熱量を振り返る機会になりました。
今回久しぶりに読み直しても、松村厚久さんという人の熱量が多くの人に伝わり、人を巻き込みながらこの快挙を達成したんだと学びました。
気になった人は、ぜひ本作を読んでみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
◆ 自己紹介はこちら ◆
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?