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私の人生を変えた薬膳・漢方・スパイス!noteで学びの場を作ります!

こんにちは!宮城県県北の栗原市で国際中医薬膳師として、薬膳知識に基づいた食×スパイス×健康について発信をしているミウラマリといいます。

突然ですが「薬膳料理」と聞くと、皆さんはどのような印象を持ちますか?夫に聞いたら「朝鮮人参とか使うやつ?」と言い、義理の母には「健康に良さそうだけどなんか苦そうね」と言われましたが、正直似たような印象をお持ちの方も多いと思います。

薬膳の本質は「その人の体調に合わせて目的を持って作る料理」にあります。

特定の食材を使うことが薬膳なのではなく、季節や体質、体調に合わせて食材を選ぶことで、体調不良を改善したり未病(みびょう:近い未来に起きうる病気)を防ぐことが薬膳の目的なのです。

私は、アレルギー持ちの我が子が大量の薬を処方され「我が子はこのまま一生薬を飲み続けなくてはいけないのかな」と、将来に不安を感じたことがきっかけで、薬に頼らず健康を取り戻す方法を求めて中医学・薬膳を学び、国際中医薬膳師になりました。

子ども3人アレルギーあり。花粉症の他にも長男はアトピー、次男と長女はアレルギー性鼻炎。

私は元看護師で西洋医学についても学び、その良さも知っています。薬が悪いのではなく、対症療法だけでは改善しきれない不調があり、それに対して有効な方法の一つとして「中医学に基づいた薬膳」があると思っています。相反するものなのではなくて、アプローチの違いという感じですね。

きっと以前の私のように「薬に頼る対症療法ではなく、普段の食事でご家族の健康や笑顔を守りたい!」と考えている方が沢山いると思い、noteで少しでもお役に立てる記事を書いて薬膳について広めたいと考えています。

まずは

「薬膳って何?」
「薬膳で何ができるの?」
「薬膳って難しそう」

という方にも読んでいただけるようにご説明したいと思います。

薬膳はこんな人に向いています

  • 病気にならないように普段から健康に気をつけている

  • 自分や家族が毎日食べる食事をより健康的なものにしたい

  • スパイス・漢方・ハーブが好き

  • 飲み続けている薬があり、薬を減らしたい

  • アレルギー体質のお子さんがいる

  • 季節の変わり目に体調を崩しやすい

  • 頻繁に通院する時間が無駄で苦痛に感じる

  • 病院や薬に頼らず、毎日の食事で健康を守る知識を得たい

  • こどもに将来的に役立つ食の知識を身に付けさせたい

上記に当てはまる項目はありましたか?

薬膳は特別な料理方法が必要なわけでも、薬効のある特殊な食材を使わなければならないわけでもありません。その方の体質や体調に合わせた食材を選べば、調理法は蒸しただけでも焼いただけでもOKだったりします。もちろん、美味しく食べることはすごく大切なので、食材の組み合わせ方やレシピも考える必要がありますが、基本になるのは「薬膳の知識を毎日の食事に組み込むこと」です。

皆さんの不調の原因はどこから来るのか、そしてその悩みを解決させるにはどのような食材を摂るといいのかについての知識がポイントになります。

中医学(中国伝統医学)の考え方がベースになるので、一般的な栄養学とは違って少し理解しずらいところもありますが、

薬食同源」:食べるものと薬になるものの源は同じで、自分の体調に合わせた食材を摂ることで体の調子を整えることができるという考え方。

整体観念」:体全体のバランスや調和を重視し、体の歪みや不調を整えることで健康を促進する考え方

などが元になっています。

人間は食べるもので体が作られているというのは皆さん理解できると思います。アレルギーを持つ我が子たちは、体質を改善しなくては抗アレルギー薬をずっと飲み続けなくてはいけない可能性もあります。数週間に一度お薬をもらいに通院するのも苦痛でしたし、日々の食事によってアレルギーに負けない体にする必要がありました。

整体観念の考え方に基づくと、例えば頭痛があっても今現れている症状だけでなはなく、眠れているか、食事はとれているか、排便状態はどうか、全体の状態を見て根本原因を探っていきます。そしてどこかバランスが崩れて頭痛の原因になっているところがあれば整え、その結果頭痛の改善を図ります。

「この時期はどうしても鼻水が、、、」
「生理痛が重すぎて学校に行きたくない」
「片頭痛が出やすい季節はいやだなぁ」
「春になって子供が癇癪を起しやすくなった気がする!」

今まで当たり前だと思って諦めていた症状や薬に頼っていたことが、毎日の食事を気をつけることで改善するのならこんないいことはありませんよね!?

体質にあった食材とはどういうこと?

食の安全&健康意識の高い方で、マクロビやオーガニック食材などを選んでいる方も多いですよね。しかし、なかなか自身の健康に結びついていないと感じる方もいるのではないでしょうか。
実は、普段の食事に気をつけている方でも、ご自身の体質にあっていなければ逆効果になりえます。

体質にあった食材(食事)ってどういうことかというと、

例えば、冷え性に悩んでいる方が体を温めようとして生姜(体を温める食材の代表例)を積極的に摂ったとしても、

もし冷えの原因が体の中に熱がこもって手足の先まで熱が届いていない「肝気鬱血(かんきうっけつ)」というタイプの冷え性の場合は、体内には熱が十分にあるけど巡りが悪いせいで末端が冷えているので、いくら生姜を食べても冷えは改善しません。

こういうタイプの冷えの方には、かんきつ類やジャスミンなどの香りで気を巡らせる食材、またはビールなども苦み&炭酸で「解鬱効果(げうつこうか)」があり、滞った気を巡らせてくれるので効果的です。

また、私の祖母がそうなのですが「便秘の時にバナナを食べる」という方もいると思います。特にご年配の方に多いイメージなのですが、バナナというのは大腸を冷やす食材です。体に熱がこもって便が固くなり出なくなるタイプの便秘には良いのですが、そもそも日本人で熱性便秘の方は少ないため、一時的に便は出ても大腸を冷やし続ける代償が大きいのでおすすめしません。同様の理由でヨーグルトも良くないことが多いです。乳製品は胃腸の消化吸収にかかる負担が大きいのです。

バナナの代わりにお勧めなのがナッツ類や黒ゴマ、ハチミツなど。これらは                                                                                                                                                                                                                                                                             腸を潤して便の滑りを良くすることで便通を改善することができ、腸を冷やすこともありません。

このように一般的に認知されている「冷え性には温める〇〇がいい!」「便秘には〇〇が効く!」のような食材であっても、その人の体質にあっていなければ効果が薄いどころか逆効果になることもあるというのが薬膳・中医学の考え方なんです。

薬膳の知識があるとどんな良いことがあるの?

1.当たり前だと思ってあきらめていた体の悩みが改善する。例えば女性の「生理痛」

私は婦人科の病気で悩まされ18歳から31歳までの13年間「脳下垂体不全症」「卵巣機能不全」と診断され、無月経状態が続いていました。(※詳しくはプロフィールをご覧ください)

大学生の時に婦人科でもらった診断書
傷病名には「卵巣機能不全」と記載されていた

私が長年悩まされてきたこの問題は、ピルで無理矢理排卵をおこさせても薬をやめるとピタッと生理が止まるので改善できず。最終的に漢方薬が最も効果がありました。

月経不順や生理痛などの婦人科の悩みについてはなかなか相談しにくいこともあったり、性差もあって理解されにくい問題があると思います。

最近では生理休暇という制度が一般的になり、「生理はつらいもの」という共通認識が出来上がってきていると思いますが、中医学では「生理痛」は異常と考えます。中国では生理痛はないのが当たり前なんです。

日本では生理痛に鎮痛剤を使うのが一般的ですが、生理痛が軽減されても原因が改善されたわけではないので、一生の間に女性に400回前後訪れる生理の度に鎮痛剤を飲んでやり過ごすことになります、嫌ですよね?

この記事を読んでくださっている方が男性だとしても、女の子のお子さんががいる方。娘さんが生理痛に苦しみ毎月数日間鎮痛剤を飲み続けなくて済む方法があればどうでしょうか?

中国では生理中のライフスタイルに気をつける習慣があり、初潮を迎えるころの娘に対して母親が養生方法を教えるため、生理痛もない人がほとんどだと聞きます。

普段から生理痛が重くて悩んでいる方、鎮痛剤に頼っている方、薬膳の知識で改善ができる可能性があります。

2.食育につながり、お子さんが自分自身で体調を管理する術を身に着けることができるようになる

直前の生理痛の話にもつながりますが、親が薬膳の知識を持って普段の食事を作る場合、その知識はお子さんにも引き継がれます。お子さんが成長し自炊するようになったときに、自分で体調を管理し、健康でいられるように食事をとることができるようになるんです。

から咳などに効く干し柿を作る子どもたち。子供たちの冬のおやつ

我が家の場合だと、ほぼすべての花粉にアレルギーがあり慢性鼻炎持ちの小学校1年の次男は、秋に大好物の「梨」がでたときも「最近鼻づまりがまた出てきたから、胃を冷やしやすい梨はひと切れだけにしとく」と自分で判断して食べる量を調節してくれるようになりました。胃(脾)が冷えると、湿が鼻にたまって鼻づまりになることを息子は理解したようです。

これまで毎日のように夜間の鼻づまりで「ままー、鼻つまって寝れない~」と叩き起こされていましたが、母子ともに安眠ができるようになったのも本人が理解して調節してくれるようになったことが大きいと思います。

ただ、子供なので「アイスクリームが食べたい!」というときも当然あります。こういう時は「アイスクリームと一緒に、暖かいお茶飲もうね!」と言って胃を冷やしすぎることを中和して対処することもできます。

ソフトクリーム大好き!

楽しく、美味しく、我慢させすぎないように!これも薬膳ではものすごく大事なんですよね。

まとめ

薬膳は特殊な食事という訳ではなく、中医学に基づいた考え方がとても大事なことがご理解いただけたかなと思います。

無月経で病院に通い詰めていた当時の私に会うことができるならどれだけいいだろうと今でも思います。そして、同じような症状に悩んでいる方、家族の健康問題を改善したいと願っているかたが、薬膳知識を取りいれることで少しでも悩みの解消につながれば嬉しいです。

noteでは、今後もっと症例や体質別に効果的なレシピをご紹介していく予定です。よろしければフォローしていただけると嬉しいです!


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三浦真理  薬膳スパイス家庭料理研究家
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