石に描いた動物の絵 (2)
石絵画家のロベルト・リッツォさんはイタリアのナポリで生まれました。古典学を学んだ後にミラノのデザイン学校に通い、さまざまな出版社のイラストレーターとして働きました。
1996年から石絵芸術を始め、2004年にはマニュアル「SassiDipinti」を出版。その中で、正しい形の石を集めることから最後の仕上げまでプロセスを段階的に説明しました。現在はスペイン南部に住んでオリジナル絵画の販売や委託制作をしています。
前話に続いて残りの作品を紹介しながら、皆さんからよくもらう質問への彼の答えを挟んでいきますね。
石はどこから集めますか?
南ヨーロッパにはたくさんありますが、国立公園や保護区は避けなければなりません。私はビーチや海の石が好きですが、川や小川の流れに沿って並外れて美しい形の石に出会うこともあります。
拾った時にはその石をどうするか、もうわかっていますか?
はい、ほとんどの場合。けれど興味をそそる形の石を選んで、後でそれをどうするか決めることもあります。
石は磨かれていますか、または人為的に修正されていますか?
いいえ、石は一切処理されていません。すべての穴やキズは自然にできたものなので尊重し、デザインや色合いや陰影法によって強化することもあります。安定性を高めるためにベースを滑らかにすることはあります。
どのような塗料を使用しますか?
水ベース、無臭、無毒のアクリル絵の具です。
石を塗るのにどれくらい時間がかかりますか?
石の大きさや描くものによって所要時間は異なりますが、約15 ㎠の石の場合、平均で5〜8時間かかります。
絵は長もちしますか? はい、覆って保管されていれば。日光やほこりから保護するため作品には高品質の顔料を使用し、UVサテンニスで保護しています。
描いた石を庭に置いとくことはできますか?
屋根の下が良いでしょう。どんなワニスも長雨、雪、湿気、直射日光からは防御できずに作品が色あせたり台無しになる可能性があります。
続く。