面白い本・好きな本|未来はどんどん良くなっている[暴力の人類史・繁栄・ファクトフルネス]篇
「今年の目標」から「積年の夢」へ
早いもので、10月もあと少し。キンモクセイの花が散り、オリーブが実をつけ、ハナミズキが落葉を始める。窓から眺める庭の木々も、刻々と姿を変え秋の装い。
年末を迎えるにあたり、年初に設定した「今年の目標」を振り返る人も多いかと。「毎日○○をする」「○と□を習得する」「△に絶対行く」などなど、この1年で決めた目標が達成できたかどうか、一旦立ち止まって考えるいい季節。
でも、「今年の目標」は、そのタイトル通り、この1年で達成したいこと(できそうなこと)を設定するので、自分の中で無意識にブレーキをかけている可能性は否めない。達成できそうもない設定は意味ないので。。
そんな時は、タイトルを変える。
「今年の目標」から「積年の夢」へ
1年でできてしまうほど簡単な目標なんて忘れよう。もっと心の奥底に溜まっている「積年の夢」を掘り起こす。1年で達成できるかどうかわからない。でも、本当にやりたいのは「今年の目標」ではなく「積年の夢」では?
暗いニュースが飛び交う世の中だけど、「未来は明るい」「過去に比べて、未来はどんどん良くなっている」と教えてくれる本を読む。そして、前向きな気分で「積年の夢」を掘り起こして来年を迎えるのもいいのでは?という話。
日本の未来はとっても明るい
日本の殺人による死者数の推移を調べてみたら、想像を大きく超えていた。。
2020年は300人で、15年前の2005年は600人。なんとこの15年で半減している。。15年前と今で、そんなに暮らしぶりが変わっている実感がないのでとっても予想外。さらに15年前の1990年は900人なので、ここ15年が特殊というわけでもない。
ちなみに交通事故による死亡者数は11000人(1990)→7000人(2005)→3000人(2020)と推移。こちらも毎年良くなっている。グラフだけ見れば、あと15年で殺人も交通事故死もゼロになる?
世の中は、想像以上に良くなっている
ということで、明るい未来が待っていることを教えてくれる名著3選。
暴力の人類史|2011|スティーブン・ピンカー
人類の未来への希望の書。
ニューヨークタイムズ・ベストセラー。
上下巻合わせて1300頁!心理学、歴史学、人類学、社会学、脳科学など、あらゆる領域から集められた統計を駆使して、人類史7000年の中で「暴力」が減少し続けていることを壮大に示す名著。
今は激動の時代で〜
先行き不透明な世の中が〜
などなど、不安を煽る言葉が氾濫している世の中だけど、「今ほど平和は時代はない」ということがよくわかる本。
繁栄|2010|マット・リドレー
ヒトは「交換」と「分業」で繁栄を続けている
経済崩壊、貧困拡大、環境汚染、人口爆発… メディアは、今にも破滅に向かうと日々嘆く。だが実のところ、各種データを見れば、まったく逆だと著者は言う。
「今」ほど最高の時代はない。
経済、産業、進化、生物学など広範な視点で縦横無尽に駆けめぐる。東西10万年を通して「文明を駆動するものは何か?」を解き明かす名著。
アイディアの交換=共有が繁栄のカギとなる。比類なき“合理的楽観主義者"宣言の書。
ファクトフルネス|2018|ハンス・ロスリング
まずはチンパンジークイズをやってほしい
13問の3択クイズなので、適当に答えても正答率は33%。チンパンジーが答えても正答率は33%。あなたはチンパンジーに勝てますか?
世界各国の1万人以上に質問して、チンパンジーに勝ったのはたったの10%!学歴がある人の正答率が高いわけではない。専門家や政治家、ビジネスエリートほど正答率が低くなる結果に。。
悲観は思い込み。
「自分はわかっている」と思ってはいけない。
未来はどんどん良くなっている。
ちなみに、チンパンジークイズの答えを知りたい場合はこちらへ。
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