小さな旅・思い立つ旅|丹波篠山[うつわと左官と建築]篇 その2
前回に引き続き、丹波篠山。
今回は丹波篇。
ちなにみ前回は篠山篇
西の土はネバネバ、東の土はサクサク
陶芸家も左官職人も、東日本と西日本の土の違いをそう表現する。中でも丹波篠山は、ネバネバの土の宝庫だという。
そんな丹波篠山に、土を積み上げただけの原始的な建物がある。窯元のギャラリー、その名も雨滴聲(うてきせい)。
何も混ぜなくても、叩けば固まる土を積み上げてつくる工法で、紀元前7000年のイラクの遺跡にもみられたという。
設計は左官職人の久住章。
原初と洗練をあわせ持つ、土の塊の建築。
ちなみに雨滴聲とは、軒先に落ちる雨だれの音を表す禅語、とのこと。
丹波篠山[うつわと左官と建築]篇
ということで、丹波篠山で印象深かったうつわと左官と建築をご紹介。
土着的な建築や古い建物のリノベやコンバージョンなどなど。
立杭陶の郷
粘土遊びのように、好きなうつわをかたちづくれる陶芸体験。
乾燥・釉薬・焼成は職員の方が後日やってくれるので、あとは自宅に届くのを心待ちにすればいいだけのお手軽なもの。
ちなみに写真の一番手前が我が家のもの。
まったく空気を読まずに、太陽の塔と縄文火焔土器を子どもたちと一緒につくる。
まぁ予想通り、かなり注目の的になってしまったけど、、
宮ノ北窯_雨滴聲
土と木でできた土着的な建物。
一般公開されていないけど、ダメ元でお願いしたら親切にも内部を案内してくれた。
独特の佇まい、いつの時代のものかわからない不思議な建築。
大雅工房
大好きなうつわ。
丹波篠山に来たら必ず立ち寄る窯元。
価格も手頃で、使いやすく、美しい。
ちなみにこちらのギャラリーは久住有生さんによるもの。
久住章さんの息子さん。自分の設計した建物でも、何度かお世話になった方。
colissimo(コリシモ)
70年前に建てられた小さな木造の郵便局をリノベしたところ。
1階がカフェで、2階がギャラリー。
かつて郵便局があったことが感じられるレトロな設え。
そのまま残すところと、改修するところのバランスがとてもいい感じ。
古い柱にこどもの身長の刻んでくれる、とても心温まるサービスで大好きになった場所。
Pesapallo(ペサパロ)
山奥にある洋食レストランとカフェ。
まったく統一感のない、2つの建物が分棟で建っているのに、違和感を感じさせない不思議な場所。
これだけの自然が広がるところで、ご飯を食べて、コーヒーを飲めば、もうそれだけで十分。
archipelago(アーキペラゴ)
穀物倉庫を改修したセレクトショップ。
大空間の倉庫の気積をうまく活用した最小限の改修で、とてもいい感じのショップに。
外構の植栽は自然に生えて来たように見せかけで、たぶん新しく設えたものだと思うんだけど、コンクリートからむき出しの植物がとてもいい感じ。
monoile(モノイレ)
古い木造の幼稚園舎を改修したカフェギャラリー。
園庭が駐車場で、下駄箱で靴を履き替え、板張りの廊下を通って、教室の中にあるカフェや雑貨屋さんを巡る。
古い幼稚園の雰囲気のまんまなので、とても懐かしい気分になる場所。