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3つの好きな映画|三部作という魅惑的で芳醇な味わい[1970、1980、1990、2000]

世界は “3” でできている?

なぜ3なのか。2でもなく、4でもない。『3部作』というこの響きに、魅惑的で芳醇な味わいを感じてしまう。

論文なら序論・本論・結論の三段構成になるし、演劇なら設定・対立・解決の三幕構成となり、雅楽なら序破急の3つの楽章で楽曲がつくられる。

物語の構成だけでなく、三権分立により国の根幹を成し、三審制で裁判は行われ、非核三原則は言わずもがな。

数学や物理の世界に目を向けると、円周率πは約3で、ネイピア数eも約3で、3次元で空間はつくられる。光の速度は約30万km/sで、太陽系の第3惑星は地球で、三原色ですべての色はつくられる。

野球は3アウトチェンジで、プロレスなら3カウントで負け、サッカーは3得点でハットトリックで、世界のナベアツは3でアホになる。。

世界は “3” でできている

物語は3つでひとつ。三位一体。この魅惑的で芳醇な味わいは、三部作のなせる技。ということで、三部作の名作を時代に沿って、どっぷり浸ってみるのもいいのでは?という話。

日本 “三” 大祭のひとつ|祇園祭

『英雄の旅』 と 三部作

神話学者ジョゼフ・キャンベルが、世界中の神話より抽出した英雄神話の普遍的なパターンを『英雄の旅〈ヒーローズ・ジャーニー〉』と名付ける。

①選ばれし者が旅立ち
②特殊な能力で試練を乗り越え
③英雄となり帰ってくる

この神話物語のパターンは、非常に人々を魅了し、馴染み深く、普遍的であるがゆえ、数々の冒険物語のシナリオに活用されている。有名どころではロード・オブ・ザ・リングスターウォーズといった三部作にも当てはまる。

祇園信仰のご祭神は、神話でお馴染みスサノオ

“3”は複雑で未解決

劉慈欣のSF小説『三体』も三部作。
タイトルの由来になっている「三体問題」とは、物理学の未解決問題のこと。天体の動きを説明するとき、地球と太陽のように2つの天体の関係であれば、ケプラーの法則で予測できるんだけど、そこに月が加わって3つになると、途端に計算が複雑になる。

物理学でも天体が3つになるだけで、とても複雑で解決できない問題になるんだから、映画の三部作の魅力を理屈で考えることは諦める。その複雑で魅惑的な味わいに、ただただ浸るのが正解かと。

1970年、80年、90年、2000年
時代とともに変遷を遂げる、名作映画 三部作

平安時代から続く祇園祭


1970|ゴッドファーザー

パート2は、こうやってつくればいい、というお手本

パート1のその後の話と過去の話を同時に進めて、より深みを出す構成は最高に美しい。マーロン・ブランドもアル・パチーノもロバート・デ・ニーロも、もう最高。パート3は少しクオリティは落ちるけど、それでも3部作として、映画史に残る最高傑作。

1972|ゴッドファーザー
1974|ゴッドファーザー2
1990|ゴッドファーザー3


1980|バック・トゥ・ザ・フューチャー

もとは1作で完結の予定だったらしい

1作目のラストに「To Be Continued」の文字が出るんだけど、劇場公開時には入っていなかったのをビデオになるときに付け加えられたものだとか。

その言葉自体も、続編の制作が決定しているという意味ではなく、主人公の人生は続く的なニュアンスだったようだけど、その言葉をみたファンから続編を待望する声が殺到して、結果として2・3作目が作られたという。

1985|バック・トゥ・ザ・フューチャー
1989|バック・トゥ・ザ・フューチャー2
1990|バック・トゥ・ザ・フューチャー3


1990|トイ・ストーリー

スティーブ・ジョブスの渾身の一撃


『PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話』を読んでから、もう一度映画を見直すとさらにいい。どれだけトイ・ストーリーがピクサーにとって重要だったか、どれだけ大きな成功のきっかけとなったか。臨場感をもって味わえる。

1995|トイストーリー
1999|トイストーリー2
2010|トイストーリー3


2000|ロード・オブ・ザ・リング

第一印象は、FFの世界が映画になってる

本当は、ファイナル・ファンタジーが指輪物語の影響を受けているんだけど、はじめに経験したのがFFだったからしょうがない。同じことはマッドマックスでも起こっていて、こちらは初めてみた時、北斗の拳が映画になってる、だったような。。

2001|ロード・オブ・ザ・リング
2002|ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔
2003|ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還


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