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3つの好きな映画|シリア難民篇

世界の遺産を失う衝撃

シリア砂漠の真ん中に位置する世界遺産パルミラは、ローマ都市の特徴である円形劇場や浴場などは完全に近い状態で残っており、かつては毎年15万人以上の観光客が世界中から訪れていたとのこと。

紀元前1〜3世紀には、ローマと東方を結ぶ巨大な貿易都市となり、ギリシャ、メソポタミア、ペルシャ、ローマの文化が混ざり合う、折衷豊かな都市が形成されていた。

2015年5月、過激派組織「イスラム国」(IS)がシリア軍を撃破し、遺跡を勢力下に置くと、「偶像崇拝を助長するもの」として遺跡の破壊が始まった。8月にはバールシャミン神殿と、紀元32年に建てられたベル神殿が相次いで爆破された。9月には古代パルミラ人の遺体を納めた塔墓、10月にはパルミラ遺跡の象徴であった記念門が破壊された。

国民の半分が難民という衝撃

2020年に10年目を迎えたシリア内戦で、1100万人の難民が生まれる。2200万人の人口に対して、国民の半分が難民化するって想像もつかない。。ニュースで流れてくる情報を見ても実感がわかないし、10年以上も続いていると、何か大きなトピックがあった時だけ瞬間的にニュースとして日本に情報が入ってくるだけ。

そんな時には映画を観る。ニュースでは情報が少ないし、本だけでは状況がつかめない。ニュースにもならない普通の人の普通の日常を観る。

と、いうことでシリア難民について少しでも自分ごととして捉えるための映画を3つ選出。

存在のない子供たち 2018/レバノン

主演の12歳の少年がレバノン在住のシリア難民。当然これまでに役者の経験もないし、学校にも行っていないし、自分の名前を書くこともできない。でも圧倒的な存在感で、映画に引き込まれて、目が離せない。

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セメントの記憶 2017/ベイルート

長い内戦を乗り越え、バブル経済真っただ中にあるベイルートの超高層ビルの建設現場で働くシリア難民労働者のドキュメンタリー。母国シリアでは建物が崩壊しているのに、ベイルートで建物をつくっている現実。

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希望のかなた 2017/フィンランド

カウリスマキ監督の映画で、シリア人俳優がシリア難民役で主演を務め、ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞する。カウリスマキの映画をまだ見たことがないなら、まずこの映画から観るのが一番いいかと。

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