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両親への手紙を読まなかった私が、読んでもよかったかもと思った話

結婚式、披露宴をしたのは5年前。

社会人3年目の自分達は友達に会えるからという理由で式を挙げた。

会場もアクセスしやすい点だけを条件にしていたので見学ツアーを組んでもらったのに1件目で決めた。

当時敬愛する作家朝井リョウさんが結婚したが式を挙げなかった理由を話している記事を見た。
ファーストバイトは「一生食べさせてあげる」等の意味があるという。(諸説あり)

それを知った私は「食べさせてもらうために結婚するのではない!!」とプランナーさんにファーストバイトをやらないことを伝える。

さらに「なぜ父母への感謝を人前で伝えねばならんのだ!父母にさえ伝わればいい!!」と両親への手紙もやりませんと伝える。

やりたいことよりやりたくないことの方が出てくる。プランナーさんもびっくりである。

なんやかんやあり、ファーストバイトはすることになった。
しかし、両親への手紙は読まなかった。


前日に父母へ手紙は渡した。
その予定をプランナーさんが聞いて「動画を撮って流しませんか?」と提案してくれた。

断固拒否である。

なぜ私の気持ちをエンタメにせねばならんのだ!!逆に絶対にやらないぞという強い決意になった。


そんな鼻息あらく両親への手紙を拒否していた私が5年後やってもよかったかもしれないと思っている。

人間とは分からないものだ。

先日の多くの人の前で、しかも自分のことをプレゼンした経験は私にとって大きなことだった。

話したことで感情が湧き上がる。

そんな経験をした今だから思う。

私の声で気持ちを伝えていたら、父母は、私はどんな感情が得られたんだろう。

人前で両親への気持ちを話したくないという気持ちもわかるし、当時の私の気持ちを否定するつもりはない。

だけど今の私なら読むかもしれない。

言語化の瞬発力がない私にとって、言葉を選び、吟味した上で話せる場というのは貴重だ。

これからはそういう機会を大切にし、できるだけ積極的に味わっていきたい。

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