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中二は銀色の銃の夢を見るか

壮大な無駄遣いか、心の宿痾の克服か。
阿呆なものを買ってしまった。
↓これ

中身はここまでしか見せません

イーストウッド監督・主演「ガントレット」
公開は1977年。僕中二。
IMDbでは星6.4だが当時中二の駆け出し映画ファンの僕でもこの映画の構成のユルさには首をひねる思いだった。

ラストのバス銃撃は無駄としか言いようがない。タイヤを撃てば済む話である。

が、それでも時々今でもBlu-rayで見直すのは、所々散りばめられたイーストウッドの映画演出センスに抗い難く惹かれるからだ。
冒頭の、朝焼けのアリゾナの空撮から警察署に滑り込むキャメラ、車に乗り込もうとするヨレヨレの男(イーストウッド)、ドアを開けると路面に砕け散るバーボンのボトル。このショットだけで彼がアル中であることを知らしめ、そんなアル中が上司に呼び出されて重大任務に指名される「怪しさ」を観客に意識させる見事さ。

そしてジェリー・フィールディングの素晴らしいジャズスコア。
中二は即座にサントラLPを買い求め、今もCDで所持している。

パンフレットやLPは買えたが、イーストウッド演じるショックリー刑事が持つ銀色に輝くS&W M66 2.5inchは容易に手に入るものではない。いや勿論モデルガンの話しだが。

この映画が公開されて50年弱、M66はこれまでもモデルガン化されてはいる。
が、それらは映画に出てくるタイプと微妙に違う。
イーストウッドのこだわりでグリップの形状が特殊なのだ。

グリップに角がついている

スクエアバット。
で今回発売されたのがこのスクエアバットのM66。
これ↓

198丁限定発売。

全国にはこんな特典に胸躍らせる小金を持ったあの頃の中二が沢山いるらしい
1丁はイーストウッド本人にも進呈されるとのこと。

因みに、ショックリー刑事はしばしばこの銀色に輝くスマートなM66を構えはするが一発も撃たない。彼に手渡されたマリー(ソンドラ・ロック)が代わりに一発だけ撃つ。
撃ちまくったハリー・キャラハン刑事との徹底した差別化を図ったのであろう。

47年目に手にしたM66。中二の夢が遂に終焉、気が晴れた。
恥ずかしいので画像は載せない。
あとはペキンパー「ゲッタウェイ」のショットガンだけだな。


ハイスタンダードK-1200

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