【書評ブログ】2030年すべてが「加速」する世界に備えよ
こんにちは、みったにです。
今回は、書評記事です。
今月はこの本を読んだのですが、すごく面白かったです。
最初は「加速ってどういうこと?」と思うかもですが、実際に読んでみると、「なるほど!」という感じで、納得できるかと思います。
端的にお伝えすると、「これからの世の中は、多くの要因が重なって、すごい早いスピートで進化していく世界」という感じです。
ちょっとざっくり過ぎましたが、要するに、未来に関する本です。今後、どういったことが起こり、どういったテクノロジーが発展し、生活がどのようになっていくのか。こういった話が、個人的に好きなので、この本も面白かったです。未来に関する本が好きな方には、おすすめです。
余談ですが、この本は、マナブさん(@manabubannai)の積み上げサロンの先月の課題図書になっていて、遅ればせながら、今月読んだという感じです。Amazonのレビューも800件以上で、平均評価4.7以上という高評価の本です。
2030年すべてが「加速」する世界に備えよ
まずは、この本の紹介文を引用してみます。
小売/広告/エンタテインメント/交通/教育/医療/長寿/金融/不動産/環境。テクノロジーの“融合”によって、大変化は予想より早くやってくる。「シリコンバレーのボス」が、この先10年のビジネス・産業・ライフスタイルを1冊に凝縮!
要するに、未来に関する本で、「その未来は予想より早くやってきますよ」という感じです。
構成としては、下記の感じです。
・第一部:「コンバージェンス」の破壊力
・第二部:全てが生まれ変わる
・第三部:加速する未来
こういった感じです。これだけだとよくわからないと思うので、軽く解説してみます。
第一部は、テクノロジーが融合することで、単体で進化するよりも、はるかに速いスピートで進化するという内容。第二部は、そういった融合によって生まれたテクノロジーが、どのように生活に影響していくかという具体例。そして、第三部は、その融合によって起こりうるリスクや問題と、その解決策。といった感じです。
とはいえ、自分で書いていてもよくわからないなと思ったので、いくつか大切そうだなと思った部分をピックアップしつつ、僕なりに考えた内容も交えて書いていきたいと思います。
第一部:「コンバージェンス」の破壊力
第一部は、コンバージェンス(融合)が進歩に与える影響を「破壊力」という表現を使いながら解説しています。
特に、面白いと思ったのは、「空を飛ぶ車」について。
多くの人は、「車が空を飛ぶなんて、ずっと先のことだ」と思うかもですが、既に実現しつつあるという内容です。
今思い浮かぶ「空を飛ぶ車」というと、ヘリコプターが思い浮かぶと思いますが、ヘリコプターは「安全性」、「騒音」、「価格」という課題を抱えていて、自動車ほどの普及はしていないですよね。しかし、ここにコンバージェンスが入ると、飛躍的に進化するという内容です。
もう少し深堀りすると、、、
その①:複雑な制御を可能にする機械学習
その②:軽量で耐久性を網羅した材料科学
その③:あらゆる形を作る、3Dプリンタ
といったものを融合させて、実現するという感じです。
ヘリコプターにあるてっぺんのローターを、小さな複数のものに分けたものを想像してみてください。飛行機の翼の下に多くのファンが並んでいるようなイメージです。これが現在の「空を飛ぶ車」のイメージですが、ローターが小さく分散することで、騒音を解決することが出来ます。
また、AIで制御することによって、パイロットでもできない複雑な制御をすることができ、安全性を確保できます。そして、3Dプリンタを高速で動かすことで、現在では出来ない速さで生産することが出来ます。
その他にも、「空を飛ぶ車」を浮揚させるだけの電池も生まれつつあるなど、まさにこういったものが作られつつあるという内容です。
少し省略した部分もありますが、こういった感じで、多くの分野が重なり合うことで、空を飛ぶ車も実現しつつあるという内容です。
日本では、ウーバーイーツで有名になったウーバーですが、タクシーとかも手掛けていて、こういった分野にも注目していたりします。近い未来に、サクッと「空を飛ぶ車」を配車できたらと思うと、わくわくしますね。
第二部:全てが生まれ変わる
ここは、かなり多くの具体例が書かれていて、ページ数としても半分くらい割かれています。
なので、僕が個人的に面白いと思った部分をピックアップして解説してみます。
◆買い物の未来
買い物に関する未来についてです。
近い将来に、買い物の形が変わっていくという内容です。少なくともeコマースは、ほぼ確実に伸びていくという感じで、僕もそこは同意です。
仮に、お店に出かけるとしても、モバイルデバイスで事前に欲しい商品を登録しておくだけで、サイズや好みを、モバイルデバイスとお店のシステムによる通信で、やり取りが完了済みであり、お店に付く頃には、ぴったりの商品ができているような形。
ここにおけるメリットは、購入の列に並ばなくて良いのはもちろん、ショッピングの時間の短縮ですよね。
◆広告の未来
広告の分野は、僕も興味がある分野ですが、現在のネット広告は「検索広告」や「SNS広告」などが主流ですよね。GoogleやFacebookがそこを起点に、大きく成長している分野です。
こういった広告はユーザーの「検索データ」や「いいね!のデータ」、「友人同士の関係」などを元に、最適な広告を表示していたりします。
ところが、未来の広告では、ARメガネを通して見たものを、日頃の興味関心のあるデータと照合して、値段やデザイン、他の種類の商品などを表示することが出来る感じ。
今まで画面と向かい合っていた世界が、身の回り全体に変わる感じですね。身の回り全体がネットの世界と繋がると、いよいよ近未来の雰囲気がします。
◆医療の未来
医療の分野は、健康管理については、現在でも、わりと実現されていたりしますよね。
たとえば、スマホアプリの睡眠管理アプリなど。こういったアプリは、脳にとって最適なタイミングでアラームを鳴らしたり、睡眠の質を解析したり出来ますが、未来は、さらに健康状態を解析できるようです。
「モバイルヘルス」と言ったりしますが、朝起きて、健康状態が良くないなと感じたときに、アレクサなどモバイル端末が風邪かどうかを診断してくれるというものです。
個人の行動データやセンサの情報を収集して、解析していくという形ですね。病院に行く前に、ある程度の診断や原因特定まで出来てしまうという感じで、すばらしい未来ですね。
第三部:加速する未来
ここでは、あらゆる分野が融合することによって起こる未来について、より大きな視点で考察しています。
政治や気候に関する内容、またそれによって考えられるリスクや解決策についても、作者の視点から解説しています。
ざっくりまとめると、、、
「環境汚染や気候変動による問題 → 人類の移動 → バーチャル世界への移動」
といった感じです。
ちょっとざっくり過ぎましたが、細かい内容については、実際に読んでいただくとして、最後の一文にとても共感したので、ちょっと引用します。
・深呼吸して、目はそらすな。
これは、「損失回避性」という性質へのメッセージです。
要するに、未来の話を読んで、徒に不安になったりしないで欲しいという作者からのメッセージです。
損失回避性とは、「人は何か新しいものを手に入れようと思ったとしても、今持っているものより価値が落ちるのではないか」という不安が生まれてしまうという性質です。
このメッセージも踏まえて、僕の考えとしては、未来に対する不安は不可避なので、自分に合いそうな内容を見て、自分なりに考えて生きていくしかないかなと思ったりしています。
なお、作者は、この損失回避性でさえも、コンバージェンスによって回避できる未来が来るかもしれないと予想しています。すごすぎですね。
さて、今回は、僕なりの読解と意見を書いたもので、正確でない表現もあるかもしれないですが、もし気になる部分がありましたら、実際に手にとって読んでみると、より深く理解できるかもしれないです。
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