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甘野書店

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noteの本屋さんです! 小説、詩、絵、音楽、動画を販売してます! あなたは本を買いますか?  あなたは本を売りますか? ルールは以下です。 ・自作の小説・詩・絵・音楽・動画の…
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#小説

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 こんにちは、甘野充です。  noteで小説を書いてる人はたくさんいると思います。  noteで小説を販売していますか?  売れていますか?  noteで小説を売るのはなかなかに難しいのではないかと思います。  小説を売るには、KindleでKindle本を作って売る、本を作って文学フリマで売る、ボックスで貸し出しているシェア型書店で販売する、などが現実的ですよね。  Kindleは電子書籍であれば気軽に読まれるし、文学フリマはネットで知り合った人などと交流して買ってもら

(掌編小説)たよりになる猫

「私、これ以上は無理です。無理ですよ!」 私は職場の給湯室で叫んだ。上司のMはなだめるように何かを言い続けていたが、私は彼の顔も見ずに給湯室を走って出ると、会社を早退した。 乗客のまばらな電車の中で、我慢しても流れてくる涙をハンカチで押さえながら、私は会社を辞めようかと考えていた。私は小さな印刷会社のデザイナー。32歳、女。もともとデザインのPC作業の他に、ちょっとした印刷ぐらいはやっていたが、それに加えて製本の仕事もやるように言われたのだ。デザインの部署のチーフとしての仕

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割引あり

【短編小説】コーヒーの揺れる時間に(8100文字)

カラン。 思ったよりも高く、澄んだ音が店内を満たした。 最近懇意にし始めたカフェなのだが、どうも今日は客が少ない。 今日は店内が静かだ。 たまたま今日が木曜日だから客足が遠のいているだけなのか、はたまた雨がそうさせているのか。 カフェは少しざわめいているくらいが好きだ。 普段は話し声のこだまが心地よく、薄っすらと聞こえるジャズが夕暮れのこのひとときを彩る。 今日は一人だな―― カウンター越しに見えるマスターの姿も、今日はこころなしか小さく見える。 「ホットをひとつ」 いつ

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ロマンスの神様

「君は神を信じる?」  と僕は彼女に訊ねた。 「信じない。だってそんなものいないから」  と彼女は答えた。

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【短編小説】夢見

やってしまった。 しくじった。 私は今日、失恋した。 付き合って一年目の彼と、愛もない喧嘩だったのだが、つい捨て台詞で 「もう知らないっ!別れよう!」 と言ったところ、 「おう、俺もそろそろ別れたいと思っていたんだ!ちょうどいい、もう別れよう」 という顛末である。

¥100

バレンタインデーキス

「よう!元気か?」 窓を開けた瞬間、隣の家のベランダから聞き慣れた声が飛んできた。 侑真だ。隣に住む幼なじみで、昔からずっと一緒にいる。

¥100

僕はここにいる

 僕は海岸通りを車で走っていた。  カーラジオからはローリング・ストーンズの「チェリー・オー・ベイビイ」が流れていた。

¥100

少女Yは知っている|戦禍の町に起きた“奇跡”の理由

防空壕は逃げてきた人たちでいっぱいだった。 蔵の中ってこんな感じなのかな。 薄暗いけどどこからか差し込む光で顔はわかる。 知ってるおばちゃんもおじいちゃんも皆が手を合わせて拝んでいた。 ナンミョーホーレンゲキョー それぞれの声は小さいが読経の大合唱となった。 私はあの光景が忘れられない。 ※本作は母親(当時10歳頃)の戦争体験談をもとにした小説です。

¥100

ゴーストライター

「この小説、本当に君が書いたの?」  と担当編集者は彼女に言った。 「どうしてそう思うんですか?」  と井上奈々は答える。

¥100

君の花が咲いた

(あらすじ)  愛の種が生まれた、と亜里沙は言った。  僕はその愛の種を植えた。  そこに、君の花が咲いた。 (ものがたり)

¥200

あの頃の君

「ねえ、君は今でもあの頃の君と同じなのかな?」  僕は二十年ぶりに再会した真知子に尋ねた。 「同じなはずなんてないじゃない」  と真知子はあきれた表情で答えた。

¥100

恋のゆくえ、という曲

(かいせつ)  「サマーデイズという曲」の続編登場です!  翔平と貴美子の恋のゆくえは果たしていかに? (あらすじ)   フェスから1か月後、伝説的フュージョン・ギタリスト渡辺尚人の誕生パーティで、芹沢翔平は萩原貴美子と再会する。  パーティを抜け出した二人の恋が再びスタートする。二人の恋は秘密の恋だ。  貴美子はモデルとしての活動を始めており、コマーシャル撮影でセーシェル諸島にゆくことになった。翔平と現地で合流して、甘い夏の恋の続きを楽しんだ。  そのときに出来た曲、そ

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ルービックキューブ

 僕は彼女に渡すものがあって、彼女のアパートを訪れた。  僕がベルを鳴らすと、彼女が玄関に現れた。  僕は彼女に荷物を手渡した。

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【ショートショート】ヒトイレ

いきなりだけど、読者のみんなはトイレから話しかけられたことはある? って言っても、これはアレな話ではなくホラーな話…ではあるかな、どっちかというと。 まあ、誰だってビックリするよな。 用を足すつもりが、 「用があるんだけど…」 みたいに言われたら。 これはそんな話…。用がある人もここからも。 おれはめったに学校のトイレを使いたくなかったんだが、 その日に限って我慢できずに駆け込んだ。 やっと胸を撫で下ろしたのと腰を下ろしたのを同時に行ったと思ったら、 いきなり 「あ、あの…

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