プロチームのマネージャーを目指す前に必要な考えとは
近年、日本のバスケットボール業界が盛り上がりをみせる中、プロチームのマネージャーを目指したい。という若者が増えています。
業界を目指すための大切な考え方の一部は、前回の記事で少し触れています。そちらも合わせてご覧ください。
そういった皆さんのために、少しお伝えしておきたいことを今回、記載したいと思います。
「プロスポーツチームのマネージャーとは」
いきなり本題ですが、皆さんプロスポーツチームにおけるマネージャーの役割とは、どのような役割だと思いますか?
試合時にスコアをつけること?
練習時にタイマーを操作すること?
選手にドリンクを渡すこと?
これらは、マネージャー業務の一つですが
ズバリ!プロスポーツチームにおけるマネージャーの役割は
「チームを良い方向へ導くためにマネジメント」
をすることです。
では、どのような人たちと一緒に、「チームを良い方向へ導くためにマネジメント」をするのでしょうか。
関わってくる人たちは、以下のとおりです。
GM(ゼネラルマネージャー)
HC(ヘッドコーチ)
AC(アシスタントコーチ)
スキルコーチ・アナリスト
通訳
フィジカルトレーナー、アスレチックトレーナー
そして選手(日本人選手と外国人選手)
が主に関わる人たちです。
みんなそれぞれ「プロ」という立場で、リーグ戦の1試合、1試合を真剣に戦っています。
リーグ戦の勝敗や活躍などにより、「勝利給」「出場給」、来シーズン以降の契約や移籍など、その人たちの人生を左右させる仕事を皆と一緒に創り上げていきます。
そのチームを率いる中心的存在が、「プロスポーツチームのマネージャー」なのです。
「プロスポーツチーム」でマネージャーを任せられる人は、そのクラブやチームにおいて「信用・信頼」される人。がマネージャーとして選ばれます。(業界での経験を含む)
従って、どのように「信用・信頼」を獲得していけるようになるかがとても大切になってきます。
このあたりが、高校や大学でのマネージャーと大きく異なるところです。
また、選手好きのミーハーな人には、仕事を任せることはできません。
チーム側で一番困るのは、男女間のトラブルです。
(ただの「選手好き」がマネージャーとして来られても男女間のトラブルになりかねないのでクラブ側は一番懸念します。)
チームをマネジメントする立場として、会社側の状況、考えを理解し、GM・HC・チームスタッフと連携を図りながらマネジメントを行う必要があります。つまり、選手側の立場ではないということです。(管理する側の立場です。)
また、選手との距離感はとても重要です。
「選手ファースト」という言葉がありますが、なんでもかんでも「選手ファースト」にすれば良い。というものではなく、選手の人間性をも教育・指導しながらチームマネジメントをしていく必要があります。
先日、紹介した彼女が、無事、TOPチームのマネージャー(主務)へ昇格し今シーズン活躍しています。
彼女の場合は、マネージャーを目指す前からマネージャーとしての資質を持っていました。それは、状況理解力・判断力、そして計画・実行能力です。
マネージャーを育成していく場合、通常最低2年以上は必要です。
しかし、彼女の場合はポテンシャルの高さがあったため、2年かからずにマネージャーとして活躍することができています。
現在、全国のBリーグクラブでは4名の教え子がマネージャーとして活躍しています。Jリーグクラブを合わせると約15名程度のマネージャーがプロスポーツチームのマネージャーとして活躍中です。
みんな、こういった考え方を前提ベースにしながら、状況により上手に判断をしています。
近年、急速なBリーグクラブの発展と共にチームスタッフに求められる基準も毎年のように上がってきています。
もし、プロスポーツチームのマネージャーを目指したいという場合は、しっかりと「マネジメント業務」ができるよう「人間性と能力」を高めていく必要があるのです。