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デジタル時代の「笑顔工学」

皆様、こんにちは。「笑顔工学」の専門家、木村光範です。

今回は、デジタル技術を活用した「笑顔工学」と、それが永続企業の智慧とどのように結びつくかについて探っていきます。

ぜひ自己紹介もご覧ください!

「笑顔工学」とは

「笑顔工学」とは、働く人の「笑顔」を増やすアプローチを理論的・工学的に、情報通信技術も駆使して行う手法です。私が27年間IT企業を経営してきた経験から生み出したこの概念は、デジタル時代においてますます重要性を増しています。AIやIoT、ビッグデータなどの先端技術は、単なる業務効率化のツールではありません。これらは、従業員の幸福度を高め、顧客満足度を向上させる強力な武器となり得るのです。

私自身、以前の会社では「新技術のさらなる先へ」という理念を掲げていましたが、最終的に会社を閉じることになりました。
この経験から、技術だけでなく、人間の幸福度にも焦点を当てる必要性を痛感し、「笑顔工学」という概念を生み出したのです。
技術の導入も効果がありますが、忘れてはならないのは、「人間中心」の考え方を保つことです。デジタルとアナログのバランスを取りながら、従業員と顧客の笑顔を増やしていくことが、永続企業への道となるでしょう。

カイゼンの進化とカイゼン4.0

ここで、カイゼンの概念の進化について触れておきましょう。柿内幸夫氏(日本カイゼンプロジェクト 会長) は、著書『カイゼン4.0』にて、カイゼンの進化を以下のように説明しています:

  1. カイゼン1.0: 個人や職場ごとの小規模な改善活動

  2. カイゼン2.0: 複数の職場が協働して進める改善

  3. カイゼン3.0: 部門横断的な「知のすり合わせ」による深化

  4. カイゼン4.0: 経営トップと現場が一体となって進める全組織協働型のカイゼン

カイゼン4.0は、経営トップが現場で働く人々と同じ目線に立ち、一体となって真の問題を発掘し、全社員のカイゼン力を引き出していく取り組みです。

柿内さんは、日本の「カイゼン」の第一人者であり、私が大学院生のときに同じ研究室に所属していたことで色々なことを教えていただき、私がカイゼンについて深く考え実践することができるようになった恩人です。
ぜひ、カイゼン4.0 を読んで学んでみてください。

カイゼン5.0への展望

そして今、デジタル技術の進化に伴い、「カイゼン5.0」とも呼ぶべき新たな段階に入りつつあります。カイゼン5.0では、従来のカイゼン活動に最新のデジタル技術を組み合わせ、「笑顔工学」の理念を実践することが可能になります。

  1. AIを活用した業務プロセスの最適化

  2. IoTセンサーによる作業環境の改善

  3. ビッグデータ解析による顧客ニーズの把握

  4. VR/ARを用いた従業員教育

このように、技術を活用することで、従業員の働きやすさを向上させつつ、顧客満足度も高めることができます。

しかし、カイゼン5.0は必ずしも高度な技術導入だけを意味するものではありません。日常的な業務のデジタル化によっても、大きな改善が可能です。例えば下記のようなことが挙げられます。

  1. 紙の帳票のデジタル化:

    • 情報共有の迅速化

    • 保管スペースの削減

    • 検索性の向上

  2. デジタルサイネージの活用(見える化の推進):

    • リアルタイムでの情報更新

    • 作業指示の明確化

    • 現場の状況把握の容易化

  3. 受発注システムのデジタル化(EDIなど導入しなくても、まずはGoogleフォームで受け付けるなどでも良いですね):

    • 発注ミスの削減

    • 在庫管理の効率化

    • 取引先とのコミュニケーション改善

  4. オフィス・工場レイアウトの最適化:

    • プリンタやディスプレイの配置見直し

    • 動線の改善による作業効率向上

    • スペースの有効活用

  5. デジタルツールによる整理整頓:

    • 電子ファイリングシステムの導入

    • クラウドストレージの活用

    • デジタル文書管理による情報の一元化

これらの比較的導入しやすいデジタル化施策も、カイゼン5.0の重要な要素です。小さな改善の積み重ねが、大きな生産性向上につながるのです。
今後の記事で、これらのことについて事例も挙げて深掘りして紹介していきますね。

おわりに

「笑顔工学」の観点から見れば、デジタル技術は「笑顔を増幅させる装置」と言えるでしょう。この装置を正しく使いこなすことで、従業員も顧客も、そして社会全体も笑顔になれる。そんな未来を、私たちは技術の力で創造していくことができるのです。

ぜひ次回もお楽しみにしていただければ幸いです。

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