【都内フレンチ】ご夫婦の心温まるサービスにほっこり!手の込んだ愛情料理
東京都中央区、地下鉄有楽町線の新富町駅近くにあるフレンチ「ニコラ・シュヴロリエ」は、フランス人シェフのお名前がそのまま店名になっているレストラン。ニコラさんと日本人の奥さまと、ご夫婦で切り盛りしている温かいお店。トリコロールのオシャレなのれんをくぐると店内はカウンター席だけで、すでに常連客でにぎわっています。ニコラさんの調理風景を眺めながら、キッチンの臨場感や対面サービスも楽しみの一つです。
まずはスパークリングワインで乾杯! 1品目は可愛らしいプチシューから。
見た目からスイーツを連想される人もいるかもしれませんが、中のクリームは酸味の効いたヨーグルトとコクのあるオリーブ。うまみが強いイタリア産のグリーンオリーブを刻んで使用し、エグみのないチリ産のオリーブオイルをあわせて使用しているとのこと。なかなかのこだわり。フルーティーなスパークリングワインと相性がよく、最初から食欲がわき出てきます。
見た目からスイーツを連想される人もいるかもしれませんが、中のクリームは酸味の効いたヨーグルトとコクのあるオリーブ。うまみが強いイタリア産のグリーンオリーブを刻んで使用し、エグみのないチリ産のオリーブオイルをあわせて使用しているとのこと。なかなかのこだわり。フルーティーなスパークリングワインと相性がよく、最初から食欲がわき出てきます。
2品目はナスやズッキーニ、パプリカなどを使った彩りの美しいテリーヌ。一口目から幸せになれるこの絶品テリーヌは、ニコラさんがとても手間をかけて作ったもの。
食材ごとに火加減を変えてグリルをして、それらを彩りよく丁寧に重ねていき、テリーヌに仕上げています。とろ〜りと口溶けの良いナスは、もうとまらないおいしさ。ガーリック風味も効いているので、野菜だけでも満足のいく味わいですが、添えてあるカツオもまた絶品でした。
新鮮なカツオをローストして少し熟成させ、しっとりしていながら、食べ応えもあります。どこか肉っぽさも感じられる風味が豊かなカツオのたたきは、和風のたたきとは全く別世界のおいしさで、血合いの部分までおいしくいただきました。自家製マヨネーズはお持ち帰りしたいほど美味。
たっぷりのレタスやアイコトマト、インゲン、生マッシュルームをバルサミコ酢ソースで味わうサラダは、さっぱりしていながらも、フォアグラムースを付けて味わうと濃厚でまろやかな味に変化。とてもワインがすすみます。
砂肝は焼き鳥のシャキシャキした食感とは一線を画しており、しっとりしていて、レバーのようななめらかな食感。コンフィにする前に塩でしっかりもみ込むので、砂肝の特有なクセがないのだそう。
砂肝が苦手な友人もペロリと平らげていました。本場フランスでは逆にシャキシャキした砂肝は食べられていないのだそう。
上の写真の背景に見えるパン、フォッカッチャもニコラさんがお店で焼いたもの。テリーヌといい、砂肝のコンフィといい、自家製のマヨネーズといい、とても手の込んだ愛情がたっぷりのおいしさに感動します。
さらに次の肉料理は7時間もかけて煮込んだ力作!ランチも営業されているのに、手間暇をかけたお料理の数々。本当に頭が下がります。
7時間かけて煮込んだ牛肉は、お箸でホロホロとくずれる柔らかさ
「7時間かけて柔らかく煮込んで、一晩ねかせた料理で、柔らかいのでどうぞお箸で召し上がってください」と奥さまの意外な言葉。箸を入れてみると、不思議!本当にお肉がホロホロと崩れていくのです。
うまみが濃厚な赤ワインソースをたっぷりと付けてお肉を味わうと、口福の瞬間が到来。この時ばかりは友人たちも無言になって、ため息をもらしながら赤ワインといただきました。牛肉の脂の部分までおいしいと感じました。
赤ワインのソースがとにかく美味しいので、マッシュポテトの輪の中でソースをつけていただきます。リングのような盛り付けになっている理由もわかりました。
ちなみにリングに飾り付けしたように盛り付けてあるカリフラワーの素揚げは、ざっくりと心地よい食感で香ばしく、野菜の甘味があって、肉のいいアクセントになっていました。
肉料理の後に「パスタの量は大・中・小から選べますが、いかがいたしましょうか」と質問してくれるのも嬉しいポイント。
食べ応えのある肉料理を、ソースとパンと一緒に味わった後は、それなりにおなかが膨らみ、特に女性は分量を選びたくなるもの。気の効いた一言が嬉しいですね。パスタはモチモチとしており、クセになる歯ごたえでした。
昔、はやった「アメリ」という映画。クレームブリュレをはやらせた映画。
そんな会話も友人たちと楽しみながら、映画の主人公になった気分で、スプーンでトントン!とリズムカルに軽くカラメルをたたきながら、楽しくデザートをいただきました。
甘いだけのクレームブリュレではなく、グランマニエの他にたくさんのオレンジピールも入っていて、柑橘の香りで爽やかに味わえました。
重すぎず、軽すぎず、適度な満腹感でフィナーレを迎えました。
食事が終わるとテーブルまでご挨拶に来てくれたニコラさん。フランス・ボルドーのご出身なので、何かボルドーらしいものを!ということで、帰りに際には手作りのカヌレをプレゼントいただきました。
ワイン銘醸地として知られるボルドーでは、ワインの醸造過程で卵白を使うこともあり、大量の卵黄が残るようです。そこで作られるようになった銘菓が卵黄を使うカヌレ。
帰宅後、自宅でもニコラご夫妻のすてきな笑顔を思い浮かべながら、甘くて香ばしいカヌレをいただくと、とても幸せな気持ちになりました。フレンチなのに疲れない、ほっこり温かい気持ちに包まれるレストラン。
「おいしい」は幸せへの近道。またすぐにニコラさんご夫婦に会いに行きたくなるのでした〜。
ニコラ・シュヴロリエ
所在地:東京都中央区新富2-4-3 AXIS銀座東1F
営業時間ランチ 11:30-15:00 (ラストオーダー 13:00)
ディナー 18:00-22:00 (ラストオーダー 19:30)
定休日:水曜日、第1・第3木曜日、不定休日あり
その他(ランチは木曜日も定休)
席数:10席
電話番号:03-6262-8305(要予約)
*本記事は2022年10月にフランスレストランウィークを利用して食事をした際のものになります。季節によりお料理の内容は変わります。