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人生初のことなんて、まだまだいっぱいあるので嬉しい|エッセイ

なんでも新しいことが好きだし、食べ物屋さんに行っても、冒険的な新作を注文して玉砕するようなタイプだったのに、ここいらへんの私はもうまったく、モスへ行ってモスバーガーを頼むような人間になってしまった。

モスバーガーは本当に美味しい。
絶対に必ずいつでも美味しい安心感。

私はそのぬるま湯にどっぷり浸かって、生活の周りを「いつものやつ。」で固めてしまっていた。

いつものやつ。は、間違いがない。
どこへいけば手に入るか、何時になったらなくなるか、どうやったら上手くいくか知っている。

その安心感は、生活の安定にもつながるし、日々の生活を送る上での些末な悩みを消してくれるので、スムーズに物事を運ぶことができる。

しかしそんな「いつのやつ列車」に乗っていると、全く景色が変わらないのだ。

そんなことを今、考えていたが、ふと気づいた。そのために「ハレ」があるのだ、と。

いつものやつ列車から降りて、初めての駅に降り立つ。土地の匂いや、温度、空気の濃さを全身で感じる。

そんなわけで、週に一度は、生まれてはじめてのことができるように気を配ることにした。

先週の私は尖っており、小学生の娘と2人で学校終わりに水族館に行き、ふらふらのままベッドに倒れ込む、などをした。

こんなことも人生初である。

2人ともいつもと違う日常的にワクワクしっぱなしで、興奮ど真ん中だった。

水族館へ行って書いたお話がこちら

https://note.com/mitsu_48/n/nc7727d445401


娘は疲れて機嫌の悪い朝を迎えていたので、いつもできることではないのが、列車を降りて、知らない街を歩くことはこうゆうことが付きまとう。

でも興奮しながら、娘とおしゃべりをしたあの夜の思い出は、あの形でしか成し得なかったのだ。

人生初はまだまだ私を待っていてくれている。

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稲橋 閃
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