稲橋 閃

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稲橋 閃

✐物語を書く人 ✂︎服飾パタンナーからライター ⇆月・木更新。 ♂SF/ファンタジースキ ✎೯文章を書いてごはんをたべる  🄲 アイコンはCanvaAIで作成

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  • とらねこ村<トランスミッション>

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  • うそのはなし|ショートショート

    私が書いたショートショートをまとめています。

最近の記事

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火星の写真家|ショートショート

昨日の夜発射された宇宙船は、3日前に到着していた。 ねじり、ねじり。今と明日と、2分前が入り混じる火星のじかんは、とらえどころがない。 ひんやりと冷たい扇状位ガラスの窓に頬をぐいと押し当て、熱った顔の熱をすこしでも逃そうとしているニイ宮は手の中の大きなキカイを見つめた。 船内はハワイアンタイムとかで、ゆったりとしたウクレレの音とハイビスカスの香りと、ゆらりと揺れる太陽が、ズンズンと気温をあげていた。 自分よりも年下の人間と話すのは気を使うので、人混みを避けながら窓ぎわ

    • サマーダンボールタワー|ショートストーリー

      これだけのダンボールに囲まれるのは久しぶりだった。 ある意味引越し魔だった20代のころは、なにかしらの理由で2年に一度家を変えていて、その度に要らないものを詰め込んだ大きな袋を30いくつ放り出し、それでも山のようなダンボールを抱えて次の家に向かった。 6年ぶりの引越しだけれど、これは普通の引越しとはちがう。 ちょっとお試しのお引越しなのだ。 親戚というものの繋がりが希薄だった両親が少しの間をおいて他界し40代で、娘と2人きりになったシイナが、憧れていたのは海のことだっ

      • 明日はどこにいるかを決めずに旅立ってはいけない|エッセイ

        すでにあの時、運命は決まっていた。 「ゴールを決めずに走り出してはいけない。」 これはその教訓のための物語である。 2024年2月26日、私は明日からの香川出張に浮かれていた。一年ぶりの出張だ。深夜まで家を出る準備を整えて用意は万全である。 夜更かしをしたものの、朝は6時には起きて準備を進めた。 11時台の飛行機に乗る予定だったが、空港でお土産を買おうと決めていたので、9時に新千歳空港へ到着するバスに乗り込んだ。 お土産は早々に買えたので、新千歳空港の名物であるポテ

        • 創作大賞を気負いすぎてなんも書けなくなった件|エッセイ

          創作大賞だ!!!っと気合を入れすぎて、迷走しまくってしまって、なんにも書けなくなったのは私だけじゃないはず…。 あれがいいかな、これがいいかなと迷っているうちに時間はどんどん過ぎてゆく。 マンガに逃げたり、仕事を詰め込んだりして逃げていたけど、もうギリギリと締め切りは迫ってきている。 そんな今日、娘と作文を書いていたらこれ書こう、と思える物が思いついたので、当初は物語を書こうと思っていたけど、一旦引き戻して、別のものを書こうと思う。 一度かいてしまえば、するすると進め

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        火星の写真家|ショートショート

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        • ほんとうのはなし|エッセイ
          48本

        記事

          140字小説コンテスト⭐︎ いつもテーマがかわいい。 今回は「高」。 高木、高橋、高畑、なんだか名前ばかり浮かんでくるなあ。 https://www.hoshiboshi2020.com/140%E5%AD%97%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88/

          140字小説コンテスト⭐︎ いつもテーマがかわいい。 今回は「高」。 高木、高橋、高畑、なんだか名前ばかり浮かんでくるなあ。 https://www.hoshiboshi2020.com/140%E5%AD%97%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88/

          ひな子の恨み。|彦星誘拐 #毎週ショートショートnote

          闇サイトを見て集まった女たちの熱気で、川べりの倉庫の窓はじっとりと曇っていた。 ここまで多くの女が集まると思っていなかったひな子は、この人たちをまとめることができるのだろうかと不安になっていた。 しかしもうやるしかない。 何度も何度も法改正を訴えた。 しかしなにも変わらなかった。 この法律に踊らされるのはもう沢山だと思っていたのはひな子だけではなかったのだ。 2024年7月7日に施行された通称“七夕法案”は、付き合って3ヶ月目のカップルの逢瀬を半年間禁止するものだっ

          ひな子の恨み。|彦星誘拐 #毎週ショートショートnote

          しゅみとか色々と突き詰めてくと、専用の道具とかそれだけにしか使えない物がふえちゃうんだよなあ!

          しゅみとか色々と突き詰めてくと、専用の道具とかそれだけにしか使えない物がふえちゃうんだよなあ!

          知らないけど、踊れる。|詩

          右足、次は左手、くるりと回ってジャンプ。 おどりがすき。 どの手をいつ上げるかは、私が決めるの。 それが私のスタイル。 ふつうは、とか、いつもなら、とか、みんなは、とか、そんなのは知らない。 私の心と身体がおもむくままに。 【あとがき】 娘がミュージカルの習い事を始めて、今日はミニ発表会のようなものがあった。 メインの演者さん達は高校生から大人までいるけど、アンサンブルには、小学生低学年の子どもたちが混ざっている。 すごく自由な雰囲気なので、決まったことを決まっ

          知らないけど、踊れる。|詩

          ぜんぜん意味ない趣味ならモヤモヤがおちつく|エッセイ

          趣味をそのまま仕事にしてしまった人間なので、pure Life diaryに問われるまで、趣味というものがなかった。 好きなことはある。 でもそれが趣味です、と宣言できるほどのものではないし、なんだかしっくりこなかった。 しかし春頃私はついに趣味を見つけた。 趣味というというものは、有益であってはいけない。有益なものは、仕事になってしまう。 私の趣味、それが栞作りである。 素敵な紙をみつけたら、ささっと角を丸くカットして、中央の上部に穴を開ける。 紙の雰囲気に合わ

          ぜんぜん意味ない趣味ならモヤモヤがおちつく|エッセイ

          ハリーポッターの4DXを注入して、また進む。|エッセイ

          いまやNetflixで見れちゃうハリーポッターなので、作業音楽がてらながしていたりもするんだけど、やっぱりじっくり座って映画館で観るのは特別。 大きな画面に没入して、魔法の世界に浸ることは、私にもっと必要だと思った。 そうして、物語を見ているとやっぱりむくむくと自分でも書きたくなる。 ここのところ、私本来の性分である縫い物をしたい欲に襲われてて、朝早く起きてもお話を書くより、ミシンをふんでいたのだけど、今高まっているかんじ。 トレーニングの基本だとおもうけど、やりたいか

          ハリーポッターの4DXを注入して、また進む。|エッセイ

          23年前へもういちど。|エッセイ

          2001年だからもう23年も前になるのだ。 ハリーポッターシリーズが4DXで再上映されていると気付いたのは先週の金曜日。 札幌は、すでに「ハリー・ポッターと賢者の石」と「ハリー・ポッターと秘密の部屋」は終わっていて「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」も、7月4日(木)までとギリギリだった。 なんとかして、行きたい。でも夜映画に行くなら娘を連れて行かなければならない。 ハリーポッターには何度かチャレンジしたものの「怖い!」といつも中断されていた。 どうしても4DXで

          23年前へもういちど。|エッセイ

          生まれ変わり #一方通行風呂 |毎週ショートショートnote

          「前から気になっていたんだよ。」 青い瞳に吸い込まれそうになりながら、なんとか自分を保つ。 「ここから先は1人でいかなければならないんだ。」 甘い話の最後はいつも悲しい結末が待っている。 「さあ、ここに全て置いていって。」 思い出せるのは、あの電車のいちばん先頭に乗ったこと。それから大きなブレーキ音。その後、熱波に包まれてからの記憶はない。 笑顔で目の前に座る美しい青い瞳の者がまた口を開いた。 「後はそこに入ってくれれば、僕たちと居られる。」 穢れを落とす一方

          生まれ変わり #一方通行風呂 |毎週ショートショートnote

          オペラ座の怪人 4K 20周年記念上映 を見てきた。 ミュージカルも、古い映画も大好物なので、久しぶりに泣いたり、笑ったり、微笑んだりする素敵なものを見れた! 女優部屋の薔薇と蝋燭と、鏡の部屋が美しすぎる。 昔の映画は、本当に豪華でため息が出るなあ! 大画面で見れてよかった。

          オペラ座の怪人 4K 20周年記念上映 を見てきた。 ミュージカルも、古い映画も大好物なので、久しぶりに泣いたり、笑ったり、微笑んだりする素敵なものを見れた! 女優部屋の薔薇と蝋燭と、鏡の部屋が美しすぎる。 昔の映画は、本当に豪華でため息が出るなあ! 大画面で見れてよかった。

          粘土のきもち。|ショートショート

          白く硬くなっていた粘土に少しづつ水を加えて、練り上げて、私の好みの柔らかさまで力を加える。 最初から顔は、見えてこない。 練り上げているうちに、ちょこりと粘土と目が合う。 そうなればこっちのものだ。 目玉に合わせて、顔や髪の毛を掘り起こしてやるだけ。 口をつけると「ふうー。おなかがすいたな。」だって。 「失礼、そこの方。お花か何かもらえないかしら。あなたの作るものは、ちょっと華やかさが足りないのよ。」 これだから、油断ならない。 口は最後につけるに限る。

          粘土のきもち。|ショートショート

          8歳の私が道端に寝転んではいけない理由。|ショートショート

          私が生まれてからこの8ねん、よくわかったこと。 それはこの世に「理由」というものがあること。 ときどき私は理由が原因でオトナたちを、むかむかさせてしまう。 この間、道端にねころんだ。 棒が私のお腹にぶつかったから。 痛いと思ったその気持ち。 痛いと感じたそのお腹。 誰のものでもない私だけのもの。それが私がねころんだ理由。 センセイは言う。 「道に寝転んではいけません。足が折れたり、具合が悪いならまだしも、お腹に棒が当たったくらいで寝転んではいけません。」 それ

          8歳の私が道端に寝転んではいけない理由。|ショートショート

          新しい体。#天ぷら不眠 |毎週ショートショートnote

          “どんな不調も解決いたします” 藁をもつかむ思いで向かったのは、怪しいアパートの一室だった。 ボロボロの木の看板に墨で書かれた、重厚な文字が期待度を上げる。 「こんにちは。」 年季の入った施術用のベッドの前には、これまた年季の入った白髪の老婆が、和かに出迎えてくれた。 「もう、ずっと眠れないのです。」 「それならこちらのコースがおすすめですよ。」 そう言って、身体中に塩コショウをまぶされ、卵と冷水と粉を混ぜた衣を塗りたくられた。 「あとは、こちらの油にお入りくだ

          新しい体。#天ぷら不眠 |毎週ショートショートnote