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一生に一度はやってみたいセルフビルド
一生に一度はやってみたいなーってのものがありますよね。
例えば、世界一周。
富士山に登ってみる。
米づくり
スカイダイビング
「人生は死ぬまでの暇つぶし」というのは、なんか数学とかで聞いたことある有名なパスカルの言葉だけれど、暇つぶしという意味では一度でいいから体験してみるというのは、格好の暇つぶしな気がする。
DIY好きにとって一度はやってみたいものがセルフビルド。
もうそれはDIYの究極形。到達点。山の頂。それを経験するとなんか人生のステージが一段上がる。でもなー、大変そうだし、いつかやりたいしなーと躊躇するもの。そんなイメージ。
でも、ぼくはあほだからわりと躊躇なく始めてしまった。やってみると予想以上に大変だったし、もう一回やりたいかと聞かれたら、確かに楽しい日々だったけれど「No]と答える。
一度やってみて、初めて躊躇するという気持ちがよくわかった。あほだから。
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セルフビルドのスタートを切ったころはまだなんか未知へのわくわくがあった。そのあたりの心情を記録しているのがこちらのブログ。
うちはセルフビルドの前に古民家をセルフリノベーションしたので、住空間みたいなものができあがっていく楽しさはわかっていた。なので、セルフビルドはもっと楽しいはずだと思ってたんだけど。
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セルフビルドとリノベーションの違い
もうね、地味な作業が多すぎる。初めっから土木で工具とか全然使わないし。大工部分が始まったらもう計ってばっかりだし。計って、計算して、材木を切って、計って、材木を切ろうとしたらいくつなのか忘れて、また計って。作業の大部分は計ってた気がする。この頃のブログを読み返すとこう書いてあった。
なんか数字を追うのに一生懸命。遊び心?あほか、現場にそんなもん持ち込むな、となる。
これはもうリノベーションと全然違う。もちろん、リノベーションでもモノを作る以上ある程度計ったり、計算したりというプロセスはあるんだけど、なんとなくデザイン的な部分、遊び心を発揮する部分がたくさんある。原寸合わせでなにかをくっつけちゃったり、そもそも厚みやら長さやらが違う材料をくっつけても、言いようによっては「味がある」で済ませられる。
楽しいよね、リノベーション。
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一番得たものは、フィジカルな知恵
いろんなものを作る暮らしをしていると、「手は第二の脳」という言葉がしみじみとわかるのだけれど、手を動かすことからいろんな気付き、学び、思索が深まる。
そういう意味では、セルフビルドは毎日毎日ぶつくさ言いながら手と頭を動かし続けるわけで、確かにやる前と後では世界のいろんなものの認識や解像度が変わった。
なぜ、この気候条件の村ではこういう住居の形をとるのか、
この間取りに何の意味があるのか、
この屋根の形にはどういうメリットとデメリットが潜んでいるのか、
分業の効率性と弊害
木の特性、他の資材の特性、道具の種類と扱い方、
人間の思考パターン、コミュニケーションが難しい理由
毎日発見がある、は言い過ぎだけれど振り返れば確かに発見の連続だった。
結局のところモノヅクリのおもしろさとは、できあがったものがうれしい、できあがっていく過程が楽しいとか、そういうことよりも手を動かすことで得られる体感としての知見、フィジカルな知恵みたいなものに集約されてると思う。
本を読んだり、人の話を聞いたり、頭ではわかってる知識とかノウハウみたいなものも大事だけど、でも「こういうことかー」って自分に落とし込まれるもの、フィジカルな知恵はなんか知ってること自体がうれしい。
役に立つという意味では、どちらの知見も重要なんだけど持っててうれしいのはやっぱり手を動かして体感したものなんだな。
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スキルももちろん少しは上がった。そもそも「スキル」ってもの自体の解像度も上がった。
それによって職業として大工になれます、とかそういうことにはならないのだけど。でも、友達の家の不具合をちょっと直してあげるとか、便利屋としてちょっとお困りごとを解決するとかできるようになった。
ただでさえ、何足もわらじを履いて生きていて、「わたしの職業は〇〇です」みたいな人間ではないのだから、ちょっと誰かのためになるくらいのスキルを持てたということで十分な気もする。
そういうことで、結論。
今はリノベーションがやりたいです。
なので、リノベーションやります。
今ちょうど新たに古民家を宿にしようとかなーと思っていて、リノベーションし始めた。そのあたりのことは、また後日。
道草屋のセルフビルド奮闘記、当時のブログで全16話公開しているので、興味がある人は見てみてください。
あと、こちらの移住PR動画にも舞台として使ってもらいました。
なんかきれいなお姉さんがやってるとおしゃれな店に見える。