【外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術】 -ほぼ1,000字感想文
○タイトル:外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術
○著者 :山口 周
○発行 :KADOKAWA (2015/10/20)
■ざっくり概要
読書家として知られる山口周さんの読書術と、それを取り巻く持論を展開していく一冊。
著書の根底にあるのは、「読書は仕事につなげることに意味がある」という考え方。「すべてのことは独学で学べる」という冒頭の言葉は読者に勇気を与える。
著者の推奨しているのは、ある種の乱読である。しかし、"基本的な古典書は体系的に読め"、"情報書のイケスを作れ"など、外さないための秘訣が散りばめられていて、非常に学びが多かった。
一時期ネット記事でも話題になっていた「ビジネス書マンダラ」の発端。
■学びポイント
○成果を出すための「2種類の読書」
ビジネス書は「規定演技」、教養書は「自由演技」という表現を用いて、両輪揃えていることの重要性を提言している。
①ビジネス書をしっかり読む
→ビジネスパーソンとしての基礎体力をつくるため
②リベラルアーツ=教養に関連する本を読む
→ビジネスパーソンとしての個性を形成するための読書
ただ、ビジネス書だけを読んでいれば、いいビジネスマンになれるわけではなく、個性を備えていくことに触れている点は、他の読書術系の著書とは一線を画している印象を持った。
○ビジネス書は古典を抑えよ
著者は、"経営学を独学するのであれば必ず古典・原典に当たることが重要"と断言する。毎日のように新刊が生まれるビジネス書だが、そのほとんどは古典の焼き直しであったり、一部を切り取ったもの。それらに踊らされるぐらいなら、大元をしっかり抑えることで、ビジネス書で語られる幹の知識を深めることを推奨している。
また、古典の解説書では意味がないとのこと。あくまで原典を読むこと。名著者の思考プロセスを追体験することにこそ、本質的な意味があるという。
○情報のイケスを作れ
主に教養書を読むときのアドバイス。まず、「読んだ内容は遅かれ早かれ、すべて忘れる」という前提を忘れないこと。
ここで重要なのが、読んだ内容を一言一句暗記するのではなく、他に転用可能な「生きた知恵」に抽象化すること。
※抽象化とは
著者曰く、細かい要素を捨ててしまったミソを抜き出すこと、「要するに○○だ」とまとめてしまうこと。
具体的には、Evernoteなどにデジタルデータとして貯めていくことを推奨。検索性&アクセス性が高いこのようなツールにポストしておくことで、思いがけないタイミングで知識が活かせる状態にしておくこと。
「抽象化」できない人はただの物知りという著者の言葉はとても刺さる。笑
↓出典元
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