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「枯れてもまだ楽しい。枯れるからこそ美しい。」ドライフラワーを楽しむスローガーデニングのすすめ
こんにちは、ガーデンデザイナーの柵山です。
終りの見えない酷暑であったのに、季節は巡るものですね。
少しずつ秋の気配を感じるようになってきました。
かつては、夏の終りは、寂しく憂鬱になる季節でしたが、いつからか秋が大好きになっていました。年を重ねてきたせいでしょうか?
春夏の色とりどりの色彩も好きですが、秋冬の深みのある自然色に近年魅了されています。
特に植物の色の変化は様々で唯一無二なもので、自然しか成しえない絶妙な色調です。
花を咲き終え、タネとなり変色した姿も彫刻品のような魅力があります。
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ガーデニングにおいて、季節の色鮮やかな花を追いかけ続けることだけでなく、季節の変化をそのまま受け入れ味わう事を意識すると、楽しみが広がります。
咲き終わった後の楽しみとしての、ドライフラワーは、とてもオススメです。
生花では出せない味わい深い雰囲気が独特で、雑貨と合わせることで長期間飾れるお洒落なインテリアとなります。特にアンティークなものとは相性が抜群です。
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自分の育てた植物で部屋をいっぱいにできたら楽しくありませんか?とても豊かな気持ちになるはずです。
そこで今回は、咲き終えた後、ドライフラワーとして利用し易い品種や、意外な植物のドライとしての利用方法などをご紹介したいと思います。
手軽に楽しめる「ガーデニングの延長」としてのドライフラワー。
あまりドライフラワーとして紹介されていないような地味でマニアックなものもありますが、参考にしてくれたら嬉しいです。
まず、定番ですが、アナベル。
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あじさいの一種アナベルは、簡単に育てられる低木です。白い球状のお花(正確にはガク)が6月に開花し、7月後半くらいから花色がグリーンに変わってきます。その時がドライフラワーにするための摘み取りのタイミングです。
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基本的にドライフラワーは、開花して間もない新しい状態のものを使用すると良いのですが、あじさい類は別です。咲き切って、水気が抜けて変色しカサカサし出したら、摘み取るのがポイントですよ。
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お花をひっかけられるリングやクリップガーランドが市販されているので、それを使えば、乾燥させながら、お洒落なインテリアになります。
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ノリウツギ・ライムライト
アナベルに似た低木です。カシワバアジサイにも似ています。アナベルより背丈が大きく育ち2m以上になる場合もあります。酷暑の8月の東海地区でも涼し気な白い花を大きく咲かせます。こちらも変色してきたら摘み取りのタイミングとなります。
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ミューレンベルギア・カピラリス
イネ科のグラス類ですが、秋の10月くらいにピンク色の花穂が出ます。秋の夕日に照らされると本当に美しい品種ですが、花穂部分をドライにして楽しむこともできます。スモークツリーのようなふわふわした質感になります。
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ルドベキア・タカオ
東海地区の7~8月ずっと咲き続ける丈夫な宿根草です。
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花びらごとドライにしても良いですが、庭でそのままにしおくと、シードヘッドと言われるタネの黒い部分だけが残り、そうなってから刈り取っても良いです。
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宿根草愛好家の中では、人気があるシードヘッドです。
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花後のシードヘッドをドライフラワーとして利用するものとして、アヤメとシランもご紹介します。
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ちなみに、このアヤメとシランのタネをドライフラワーとして飾るのは、結構マニアックかもしれません。
また、庭に勝手に生えてくる雑草的なもので、ドライフラワー的に価値のあるものも紹介させてください。
テッポウユリ
夏に庭や草むらに勝手に咲き出すシンテッポウユリです。
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ヘクソカズラ
かわいそうな名前なのですが、何にでも巻き付く厄介な雑草。見覚えありませんか?
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ヘクソカズラは秋にこんな実ができます。
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このブロンズ色の実が、このまま色落ちしないのです。ちなみに、これは壁に飾って5年以上経過したヘクソカズラのドライフラワーです。
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公園などのネットに絡まる雑草ヘクソカズラは、もはや宝と言ってもいいかもしれません。
そして、私の超オススメ天然ドライフラワー。
ヤマノイモ 。
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冬の山に行くと、枯れ木にキラキラ光るものが巻き付いていることがあります。タネを飛ばした後のさく果が、変色し光沢も出るんです。
野菜のオクラの実やハーブのフェンネルなども、ドライフラワーにするとオブジェのようで面白いですよ。
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今回ご紹介した「ドライフラワーとして楽しめる植物」は、ほんの一部です。飾り方も、スワッグやリースを作ったりと様々あり、まだまだドライフラワーの魅力は語り尽くせません。
そして今回ご紹介したものは、どれも植えっぱなしの低木、宿根草や雑草です。庭植えの植物としても美しく花も鑑賞でき、育て易く、その後簡単にドライフラワーとしても利用し易いものたちです。
ドライフラワーの定番ユーカリやミモザなど、庭植えですと大きくなりすぎてしまうものは、鉢植えで栽培しても良いかと思います。
ドライフラワーの唯一無二の工芸品のような姿、そしてくすんだ控えめな色調。
改めて自然美を感じますね。
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自分の育てた草木でドライフラワーを楽しむ事は、我々の日常を包む大きな自然の循環をじっくり堪能するスローガーデニングとも言えます。
四季や自然の魅力を更に深堀りするきっかけになるのではないでしょうか。
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