不幸な思考で幸福を願う。
〜みたにノ戯言 P.1〜
プロローグ
『いつもの日常を、とても素晴らしいことの様に書く。』
”みたにノ戯言“のコンセプトは、著者の小さな、小さな発見、気づきや、可笑しな事柄を描く事。
今まで見えていたものが、全く違って見えてくる楽しさ。
それを残す。
本編↓----------------------------------------
僕はとても運が悪い。
ずっとそう思って生きてきた。運が悪いのだから、最悪の事態にならない様にしよう。そのために準備し、考えてプランを練った。
そう、不幸を避けるために。
僕にとって最悪なのは、自分で予想した中で、最も良くない選択肢に辿りついてしまった時である。もちろん、幸福や幸運が手に入るならば、それがベストであり目指すべき所だ。しかし僕は最悪な結果を避けたいばかりに、幸福を目指す事を無意識に要らないものとして、扱っていた。
頭では運が良くなりたい、幸福になりたい、楽しく生きたいと望んでいるのに、行動がそれを否定する事を前提として、出来上がっていたのだ。僕の行動は決して、幸福を目指した訳ではなく、不幸にならない事だけを全力で求めたものだ。幸福とは、不幸にならない為の選択肢の一つに過ぎず、それ自体を求めた訳では無いのだから、運なんか良くならない訳である。
それだけの事。でも、自分にとっては前進。
だから、善行を積もうとか思った訳では無いが、一つ理解出来た事があるなら、これからは幸福になれる行動にして行こうと思った。僕の今までの人生全て積み上げて、作り上げた行動法を変えるのは、容易くは無いだろうけど。
みたにノ日常
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