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日傘の影は女をまるく潰す 世界をもうひとつ知っている 指の影は太く、何も及ぼさない(夏だ…
「ピンクでも赤でも褒められていいな」「でも醤油で食べられるんだよ」 7月10日のお題「鮪(ま…
溺れるには広くて涼しいので安定しているきれいなシーツ ブリュレを砕くときは厳かに 底が見…
可愛いまぶた 楽園を設える花とあなたに安息はない ブローチは心臓の在処を偽る銀の針を何度…
わたしのものにはちゃんと名前を書くのであなたの表面はきれい わたしのことをわたしと思って…
凹凸がある方が望ましい 骨を磨く用の魂なので 花じゃなくても湖に浮かびたいので内側をまる…
癒やされなくても海を見つめる どうせ宝箱は沈んでいない 骨も薔薇もくずれる 真っ直ぐに育ったものだけが行く地獄にてて くくりつける僕の運命の輪はいきものの脚に似ている ぷつり 毒を分け合うように囁くきみ「夜でもないのに海が黒いね」 鈍いハサミで切りとってあげる君のわたしに似てるとこぶちぶち 花を捨てた朝に泣くべきだった君がいてもいなくても平熱 海から来たと詐称するから歯形は耳のうらに捺してください たくさんの白い花を見つめながら猥談をする 電車で帰る 丸い血を
手を繋ぐ私たちはたくさんいるので祈りに満たない天国 蒸発したらしい血(もしかしたら魂) 蝶…
コニャックが未だに飲めません走り抜けるこんにゃくの点々 ベランダに黄昏は遠く、日陰に立つ…
君と食べたクッキーはバターが少なくてすこしは甘い ぱさもさ 硝子の向こうは甘い紫 あの子…
貞淑な目覚ましはりりりりりと鳴るので後は嘘でいい朝 清廉でないまま鱗は剥がれ水面は円を描…