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保護猫はロシアンブルー4【うちの子になったよ編】

ロシアンブルーを保護して、うちの子になるまでのいきさつ、最終話です。
1話目2話目3話目はこちら)

保護猫の拾得物届を出したあとに思ったこと

ぐりを保護して家に迎え、早々に警察へ拾得物届を提出した。

しかし、半月経っても1か月経っても警察から連絡はこない。
飼い主さんが必死で探していたとしたら、すぐにどこかしらに連絡するものではないか?

恐らく私だったら警察や保健所に片っ端から連絡して、SNSなんかも利用するだろう。

警察に届け出を出した際、SNSでも探している形跡がないことを伝えると、
「迷って1週間以上は経っている(我が家に来る前は実家の車庫に1週間ほど居着いていた)のに探してる形跡がないってことは、捨てられたか、もしくはSNS等が使えない高齢の方なのか…」
と言っていた。

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↑保護した初日のぐり

色々な妄想が頭をよぎる。
「飼い主が故意に捨てた」
「こちらが届出を出す前に探していたけど、見つからなくてあきらめた」
「飼っていた方が亡くなって、引き取り手が見つからず、その家族に捨てられた」
「虐待されていて、ぐりが逃げ出してきた」……

もし万が一「虐待されて逃げ出した」場合、届出を出すことは「逃げた猫、ここにいますよ」と教えることになる。

そもそも「飼い主です」と名乗る人が現れた場合、飼い主かどうかをどうやって確認するのだろう?
例えばロシアンブルーを欲しい人がいて、飼い主でもないのに名乗ったとしたら?
ぐりを渡さなきゃいけないのだろうか?

もちろん警察を通すわけだから、それなりの手順は踏むんだろうけど。

モヤモヤはずっと晴れなかった。

もうひとつ気になることがあった。
飼い猫だったはずなのに、鳴かない(病院へ行くとき以外)。
ネットで調べて野良猫はほとんど鳴かないということを知る。
ということは野良期間がかなり長かったということか‥?

不安だったのはモップの柄のような長い棒、スプレー容器などは、私が手に持っただけで耳を伏せてコソコソと隠れること。

野良時代に何かされたのかもしれないし、何とも言えないけれど。

もし飼い主と名乗る人が現れたら、ぐりの小さい頃の写真を見せてもらおう!(それでわかるかは微妙だけれど)
身分をきちんと証明してから返すのか警察に確認しよう!
もしくはペットの購入店に控えなどあるのだろうか?

モヤモヤした気持ちのまま3か月が経った。
そして、とうとう飼い主は現れなかった。

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↑最近のぐり

飼い主が現れなかったときに思ったこと

もちろんぐりを飼いたかった。
本音を言えば、飼い主さんが現れませんように、と思ったこともある。

実は16年ほど前にも猫を拾ったことがあった。
旦那の会社の前に、段ボールに入れられた2匹の子猫が捨てられていた。

生まれたばかりだったらしく、手のひらに乗るくらいの小さな子猫。
1匹はダンボールから逃げ出してしまい、行方不明に。仕方がないので残ったキジトラの子猫を旦那は連れ帰った。

私はちょうど真ん中の子を妊娠していてほぼ臨月だったため、生まれたばかりの赤ちゃんと猫のお世話は難しいな、と思い里親を探しはじめた。

幸運にも探し始めて1週間程で飼い主は見つかった。
なんと隣の隣のおうちが子猫を引き取ってくれるというのでお願いすることに。

嬉しかったけど‥
子猫と離れることが悲しくて涙が止まらなかった。
当時幼稚園へ通っていた長男も、もちろん泣いた。

今も隣の隣のお家で元気に過ごしているキジトラちゃんだけど、当時は見るのも辛かった。

たった1週間であんなに情がうつったのに、ぐりとは3か月も一緒に暮らしてしまった。
飼い主が見つかったときのことを想像するだけで、何度となく泣きたくなった。

そして3か月後。
警察から電話がきて、
「飼い主さんが見つからないようなので、引き取っていただけますでしょうか?」

もちろんですとも!
とりあえず健康状態を見せてほしいとのことだったので、ぐりと一緒に警察署へ赴く。
書類を記入し、ぐりの状態を確認してもらうだけで手続きはあっという間に終わった。

晴れてうちの子になったぐり。
嬉しかった。
でも何故かこんなことを思ってしまった。

「ぐり、カワイソウ‥」

可哀想、と思ってしまったのだ。
誰にも探されてないぐり。
一体なぜ、誰がぐりを飼っていながら手放したのだろう?

あのまま野良猫生活が続いていたら。
保健所に通報されていたら。
胸がギュッと苦しくなった。

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現在のぐりを見て思うこと

今日もぐりは元気だ。
現在のぐりは、どうした?というくらい鳴く。
話しかけると答えるし、トイレが終わったあとも終わったよのニャーがある。

馴染んでくれたんだな、安心してくれてるんだな、と鳴くたびに思う。
同時に、ごめんね、とも思う。
酷いことした人間が恐らくいるのだろうと。

ぐりが、うちの子になって良かった、って思ってくれてたら嬉しい。

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「ボチボチ シアワセデッセ」

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「フマンハ ゴハンノ リョウデスネ‥」

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「アサ4ジノサンポ!キモチイイーー」
「まだ夜が明けてないよ、ぐり‥(泣)」(眠いどころじゃない)

最後まで読んでいただきありがとうございます!
次回からはぐりの日常を写真と共に載せていきます。

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