Chapters書店 ものづくり物語 -#1 オリジナルトートバッグ-
運読も楽々な、本好きのためのトートバッグを目指して
読書関連の造語で、"積ん読"以外に”運読(うんどく)”という言葉があることをご存知でしょうか。
私はまさに運読派で、普段からPC・スマホ・ノートなど仕事道具のほかに、本を2~3冊常時持ち歩いています。いつどこでぽっかりと空き時間ができるか分からないと思うと、うっすらとした期待感から絶対に本をたくさん持ち歩いてしまうんです。
今回チャプターズのトートバッグ製作においては、そんな本を持ち運ぶ方々が使いたくなる容量、耐久性、デザインのバランスがテーマでした。
ロックダウンで工場閉鎖、どうするチャプターズ
持つべきものは友
トートバッグを作ろうと思い、まず相談したのがアパレルブランドを経営している友人でした。今回のコンセプトや、理想の生地見本やデザインのなんとなくのイメージを話しながら盛り上がった打ち合わせ。
アパレル一筋10年の頼もしい友人のおかげで、作業は順調そのもの。プロが私の要望に合わせて生地や仕様書をどんどん進めてくれて、こんなことならもっと色々作ろっかな〜、もっと前から始めればよかった〜、なんて、打ち合わせの帰り道は元気いっぱいでした。
中国の工場、再びロックダウン。
そんな中で、2022年明けにまたしてもロックダウン。
ニューノーマルはまだまだ予測不能なことが続きます。
友人のブランド自体も作業が大幅に遅れるそうで、納期を約束できないお仕事は受けられない(←責任感素晴らしい)と、中国のロックダウンを機に作業は一旦白紙となりました。
手元に残されたのは、読んだことのないアパレルの仕様書と、絶対コストにハマらないファーストサンプルでした。
やはり、トントン拍子で進まないのが人生。
こういった突然のピンチはもうチャンスと捉えて楽しむしかないので、ここからどうやったらもっといいものが作れるか、友人任せの作業を反省しつつ、いい機会だからと0から考え直していきました。
「僕、縫えます。」Blank Pizza Studioさんとの出会い
新たにデザインを考え直す中で、また友人を伝って素晴らしいご縁に恵まれました。それが、今回ストラップや縫製をお願いしたBlanck Pizza Studioさんです。
チャプターズらしさを主張しすぎずに表現するためには?と考えた結果、ストラップに英文でChaptersを忍ばせるというデザインは決めていました。あまり他にもないデザインだし、これはいい感じに仕上がるだろと。
ただ、初めてづくしの作業の中でも今回特に初めて知ったこと。
ストラップの印刷、超高い。そして小ロットでできる人、全然いない。
足掛け半年。
コストで断念するという判断はもうなくて、とにかく納得のいく完成を迎えたかったので、ご一緒するパートナーさんは「ストラップに印刷ができる方」に自然と照準を絞っていきました。
そんな中で出会ったBlank Pizza Studioさん。
都内の小さなアトリエで少人数でものづくりに向き合う姿勢にも共感し、半ば私の力技でご依頼させていただきました。
仕様書はもう持っていても読めないので、完全に0からスタート。Blank Pizza Studioさん、相当不安だったと思います。なんせ私も不安でしたから笑。
「受けてしまった以上、ダサいものは絶対に作りたくないので。」
この言葉には本当に救われて、何度も打ち合わせに足を運んでくださり、仕入れに関してもアドバイスを頂き、Blank Pizza Studioさんのおかげでチャプターズの初のオリジナルグッズはなんとか完成を迎えました。
完成した1つ目の初号バッグを受け取った時は大歓喜!
初号はバッグを止めるホックが間に合わなかったのですが、愛おしすぎて私は今も初号を愛用中です。
今回のトートバッグの出来栄え、社内メンバーも、そして身内に厳しい私の家族も完成度の高さを大変気に入ってくれて。
スタッフななみちゃんもこの笑顔です^^
この笑顔が嬉しくて、スタッフと、私の家族と、そしてスタッフのご家族にも笑。今回プレゼントしました。
チャプターズのサービス本体もそうですが、自分自身で作ったものを、定価で自分がお金を出してでも買いたいと思う気持ちはとても大切にしています。そういう意味で、今回は大大大満足!
決してトートバッグ界では安い部類ではないですが、適正価格でお届けしておりますので、みなさまにも喜んで頂けたら嬉しいです。
飽きのこない、毎日使える形とデザイン
ここからは、完成したトートバッグのこだわりポイントついて少し。
デザインは出来るだけシンプルに、けれどチャプターズの色を出したいと思い、バッグのプリントにはCの文字を、そしてストラップにはネイティブの友人と試行錯誤して、英文の中にChaptersの文字を忍ばせました。
Turn the page to discover new Chapters in life.
(ページをめくって、人生の新しい章を始める)
キャンバス地で日常使いのトートバッグだからこそ、ふと目についた際前向きになれるメッセージがいいなと思い、new / page / discover など、Chapters以外にも予感のある単語が並びます。
また、洗濯も複数回テストしてプリントが落ちないか検証しました。
大丈夫です、洗ってください!(※但し、乾燥機かけるとクシャクシャになっちゃうので、生乾きの状態でよく伸ばして干す一手間を。)
私個人としては、あえて3回くらい洗ってくったりした状態が好きなのでオススメです。
もちろん、ユニセックス
今回肩掛けのストラップ部分は、いろんな人に実際背負ってもらい、最適な長さを調整していきました。
結果は85センチ。
女性なら160センチ前後の子はぴったりです!痩せ型の男性なら180センチ超でも問題なく背負えますし、体格がいい男性も不自然に短くなりすぎないような長さになっています(オフィスにいらっしゃる色んな男性の背格好で検証)。
私の場合は、背が小さくて、完成したものを背負うと少し長めかも?と感じたので、自分で端っこを5センチほど縫おうかなと今考えているところです。
肩は凝るけど、本がいっぱい入っていると幸せ。
チャプターズオリジナルトートバッグ、文庫本であれば30冊は入れて運べる耐久性があります。A4サイズもすっぽり入るので、少し大きい絵本なども綺麗に収まるはずです。
本屋さんや図書館の帰り道、重たいけれどまだ知らない物語を家に連れて帰ることに人知れず幸福感を覚えます。
行きはショルダーで身軽に、帰りは肩紐ではっしりと、本好きの皆様の心強い相棒になれますようにと心を込めて作りました。
早速、周囲では大人気。
家族やスタッフに好評というお話はしましたが、今回ビジュアルの撮影をした韓国でもチャプターズオリジナルトートバッグが大人気。
持っていたサンプルを、撮影チームのみんなへお礼としてプレゼントしたのですがそこから毎日使ってくれているようです。
確かに、出発前みんなで集まると使ってくれていた♡
社交辞令的なことかもしれませんが、嬉しいですねこういうの。
どうか、本好きの皆様の相棒になれますように。
好きな本、たくさん入れて持ち運んでくださいね。